2025-04-11 コメント投稿する ▼
立憲のSNS戦略は“ダメ”――米山隆一氏が語る参院選のリアルと課題
そう語ったのは、立憲民主党の米山隆一衆議院議員だ。4月11日に公開された「選挙ドットコムちゃんねる」に出演した米山氏は、今年夏の参院選に向けた展望と党のSNS戦略について、率直かつユーモアを交えながら語った。
“空中戦”に出遅れる立憲民主党
米山氏は、今や選挙戦の勝敗を左右するとも言われるSNSの活用について、立憲民主党が本気で取り組めていないと指摘する。
「SNSはもはや『広報の延長』でやる時代じゃないんです。戦略の柱として、真剣に設計しなきゃいけないのに、うちの党はそこが薄い」
笑いを交えながらも、その語り口からは深い危機感がにじんでいた。
「枢要な戦略として採用されていない。要するに、“大事な道具”という認識がないんですよ。はっきり言って、ダメですね」と言い切った。
なぜ野党なのに勝てないのか?
今回の参院選について米山氏は「与党が過半数割れする可能性はゼロではないが、簡単でもない」と分析したうえで、「それでも野党にとっては大きな勝負の年」と気を引き締める。
特に注目されるのが「一人区」での戦いだ。野党側が候補者を一本化できるかどうかが勝敗を分けるとしつつ、米山氏は「その鍵は国民民主党の動きにかかっている」と語った。
「彼らは分裂選挙でも勝てるくらい地力がある。だからこそ、野党の枠組みを超えて存在感を発揮しつつあるんです。そこをどう見るかが、立憲にとっても大事な視点です」
“一発勝負”の中で団結は難しい
米山氏は、野党が「自民党に勝つために一致団結する」というストーリーに懐疑的な立場を取る。
「どの政党にとっても、今回の選挙は一発勝負。政権交代の“果実”って、各党によって違うんです。理念だけでまとまるのは難しいですよ」
現実的な言葉が続くが、それは諦めではなく、むしろ「一議席一議席を丁寧に取っていくしかない」という前向きな覚悟の表れでもある。
空中戦が苦手な党のこれから
「国民民主やれいわ新選組のような、小回りのきく政党はSNS戦略が上手い。トップの意思決定が早く、戦い方も柔軟です。うちのような大きな政党は、逆にそのスピード感に欠ける」と米山氏は述べた。
だからこそ、参院選のように選挙区が広く、情報発信の機動力が問われる戦いでは、「空中戦」が弱いことが大きなハンデになりかねない。
「今の立憲民主党に必要なのは、SNSを戦略の“中心”に据えるトップの意識改革です。これは広報部門だけで変えられる話じゃない。党の中枢が、“今のままじゃまずい”と本気で思うことがスタートラインなんです」
米山隆一氏の言葉からは、政党が変わるには“リアルな危機感”と“戦い方のアップデート”が必要だという現場目線の問題意識が伝わってくる。
今の立憲民主党は、SNSという「新しい選挙の戦場」で遅れを取っている。
しかしそれを嘆くのではなく、次の一手をどう打つか――。
この夏、立憲がその問いにどう応えるかが問われる選挙になりそうだ。