2025-06-27 コメント投稿する ▼
島袋県議「事故は予見されていた」 辺野古で再び警備員負傷、県の安全対策を厳しく追及
島袋県議、辺野古警備員負傷に怒り 「同じ事故が必ず起こる」と警鐘鳴らした1年後の現実
名護市辺野古の移設工事現場付近で、警備員が再び抗議者の動きにより負傷した件について、沖縄県議会の島袋大県議(自民)は6月27日の本会議で、「同じような事故が必ず起こると、1年前にすでに警告していた」と県側の安全対策の甘さを強く非難した。
島袋県議が言及したのは、昨年6月に発生した警備員の死亡事故。辺野古移設に抗議していた女性とダンプカーの間に入り、47歳の警備員が死亡し、女性も重傷を負った痛ましい事故だ。島袋氏は当時から「抗議活動の現場における無防備さ」「県の対策不備」に懸念を表明していた。
今回明らかになった再負傷は、今年3月、抗議中の男性が安全ネットをまたぎ、足を取られた弾みでネットを支えていた50代の警備員が転倒し、約1週間のけがを負ったという事案。産経新聞が報道し、沖縄県警の小堀龍一郎本部長も27日の本会議で事実関係を認めた。
「またか…。島袋さんの言ってた通りになったじゃないか」
「これは警備員を危険にさらしてまで抗議を許す構造の問題」
「1年前から警告してたのに、なぜ放置したのか」
「島袋議員は感情的じゃなく、事実に基づいて追及してると思う」
「ガードレールすら認めない県の姿勢が理解できない」
「なぜガードレールを設置しないのか」県の対応に疑問
島袋氏がとりわけ厳しく批判したのが、事業者側が再三要請してきた「ガードレールの設置」について、県が依然として拒み続けている点だ。県は「歩行者の横断を制限することになる」という理由で設置を認めておらず、その間に再び事故が起こった形となった。
島袋県議は、「危険があると分かっていながら何の措置も講じなかったことは、事実上の放置であり、行政責任の放棄だ」として、県の安全管理姿勢そのものを問う姿勢を見せた。さらに、「県は抗議者の自由を守ると言うが、なぜ命を守るための最低限の防御すら行わないのか」とも発言し、県政の姿勢を厳しく糾弾した。
小堀県警本部長も「捜査すべき事項は多い」と慎重姿勢
県議会での質疑に応じた県警の小堀本部長は、再負傷について「重大な事故である」と述べ、捜査が今も続いていることを明かした。昨年の死亡事故についても、「多くの関係者が絡み、慎重に捜査を進めている」として、事案の複雑さを強調した。
死亡事故では、当時70代の女性抗議者が警備員をすり抜けてダンプカーの前に出たことで、警備員とともに跳ねられた可能性があるとされており、事故の責任の所在をめぐってはいまだに結論が出ていない。
島袋氏は、こうした状況に触れつつ、「捜査の長期化の裏には、現場構造そのものの曖昧さがある」と述べ、抗議活動と安全確保が曖昧に共存している現状が、事故を繰り返す原因になっていると指摘した。
「自由」と「命」のはざまで 責任ある判断求める
辺野古の工事現場では今も、市民団体による「牛歩戦術」が続いており、プラカードを手にした抗議者がダンプカーの前をゆっくりと横断し、車両の進行を妨げる形で抗議を続けている。これに対し、警備員が「速やかに横断してください」と声を上げ、オレンジ色のネットで進入を防ぐという応酬が繰り返されている。
島袋県議は、抗議活動の自由を否定するものではないとしながらも、「繰り返される事故や負傷が現実に存在する以上、命と安全を守る措置を最優先にすべきだ」と訴えた。自由の名の下に警備員の命が脅かされる現状に、政治が真剣に向き合わねばならないと、強く主張した。
28日には、事故から1年となるのを受け、市民団体が現場で追悼・抗議集会を開催する予定だが、その静寂を再び事故が破るようなことがないよう、現場の緊張感は高まっている。