2025-06-17 コメント投稿する ▼
日カンボジア物流政策対話が開催 日本式コールドチェーンとモーダルシフトで物流連携を強化
日ASEAN交通連携の一環として政策対話開催
国土交通省は6月17日、カンボジア王国との間で「日カンボジア物流政策対話」を開催したと発表した。これは日ASEAN交通連携の一環であり、両国の物流政策に関する意見交換を通じて、戦略的連携の深化とインフラ整備支援のあり方を探る目的がある。
対話には日本から、国土交通省国際物流室長、在カンボジア日本大使館関係者、JICAカンボジア事務所などが出席。一方カンボジアからは、公共事業運輸省のヘン・ノン長官、リダ次官、ソピアワッタイ物流総局長、さらには農林水産省の担当者など、各分野の政策決定者が顔を揃えた。
この対話は、日本が持つ高度な物流ノウハウや制度、テクノロジーをカンボジアと共有し、ASEAN全体の物流網強化を目指す戦略の一部であり、日本の「自由で開かれたインド太平洋」構想における経済連携の中核的要素ともなっている。
「地味だけど重要な外交。物流って実は国の基盤だよね」
「東南アジア全体に日本の物流方式が浸透すれば強い」
「表には出にくいけど、こういう支援こそが国益になる」
「カンボジアも物流強化すれば投資先として面白い」
「コールドチェーンって本当に大事。食品ロスも減るし」
議題はコールドチェーンとモーダルシフト
今回の政策対話では、主に3つのテーマが扱われた。一つ目は両国に共通する物流課題とそれへの政策的対応。二つ目はカンボジアにおける「コールドチェーン物流」への取り組み。そして三つ目は、日本が国際標準化を主導する「ISO31512(日本式コールドチェーン物流サービスに関する国際標準)」の紹介だ。
カンボジアでは近年、都市化や冷凍食品の需要拡大により、低温物流の重要性が急上昇しており、農産品や水産品の品質保持、輸送効率向上が喫緊の課題となっている。こうした中で、日本が長年培ってきた精緻なコールドチェーン技術は、高い関心を集めている。
「カンボジア産マンゴーとか、日本に来る時にも冷蔵品質大事」
「日本式の冷凍技術が輸出されるのはいいこと」
「コールドチェーンの品質が国の食品安全にも関わる」
「地味だけど農業・物流・医療にも全部関わる重要インフラだよね」
「ISO化されたら日本の企業が世界で有利になる」
注目は“モーダルシフト”への関心
質疑応答の中で特に注目されたのが、日本における「モーダルシフト」の取り組みについてだった。モーダルシフトとは、環境負荷の大きいトラック輸送から、鉄道や船舶など環境負荷の小さい輸送手段に切り替える政策であり、日本国内でも人手不足や脱炭素の観点から注目されている。
カンボジア側は、日本がどのようにトラック依存からの転換を図っているのか、政策的支援、企業の取り組み、インフラ整備の優先順位などについて具体的な質問を投げかけた。カンボジアは国土が比較的狭く、道路網への依存度が高いが、今後の経済成長を考えると鉄道輸送の比率を高める必要性が高まっている。
日本からは、総合物流施策大綱や、鉄道貨物輸送の効率化、AIを活用した物流DXの事例などが紹介された。カンボジアにとっては、道路インフラの老朽化・渋滞問題を抱える中で、日本の経験は大きなヒントになる。
日本の“静かな外交”としての物流支援
今回の政策対話は、表向きは技術協力や産業支援のように見えるが、その本質は「経済安全保障」と「外交戦略」にある。日本が主導する物流の国際標準を東南アジアに根付かせることは、長期的に見て中国主導の物流ネットワークへの対抗策にもなり得る。
さらに、日本企業が現地で物流サービスやインフラ構築に関与することで、商機の拡大と人的ネットワークの構築につながる。こうした地道な政策対話こそが、外交の“静かな土台”を形成している。
「インド太平洋戦略の一環として、実は重要な一手だね」
「物流が整えば、日本企業の進出も加速する」
「“援助”ではなく“連携”って形が好感持てる」
「日本式がASEANで定着したら信頼にもつながる」
「こういう地道な話し合いをもっと報道してほしい」