2025-05-28 コメント投稿する ▼
建設業の人手不足に光明 国交省がインドネシアで技術者採用支援へ
インドネシアで建設技術者の採用を支援 国交省が現地就職説明会を開催
国土交通省は、建設業界の深刻な人手不足に対応するため、インドネシアで現地学生を対象とした就職説明会を2025年7月に開催すると発表した。日本の中堅・中小建設企業が、現地の優秀な技術系人材と直接交流し、採用のきっかけとするのが目的だ。
人材不足に悩む中小建設業界に追い風
建設業界では、ベテラン労働者の高齢化や若年層の業界離れが進み、とりわけ中小企業の人材確保は大きな課題となっている。国交省はこうした状況を受け、海外に目を向けた人材獲得の一手として、インドネシアの有力大学と連携する就職説明会を企画した。
会場は、ジャカルタ近郊にあるインドネシア大学と、教育都市ジョグジャカルタに位置するガジャマダ大学の2か所。いずれも建築学や土木工学に強みを持ち、海外就職を志す学生の関心も高い。説明会は7月28日と30日の2日間で開催され、午前は企業ブースでの説明、午後は個別面談が予定されている。
説明会の詳細と参加条件
今回のプログラムには、日本での就職に関心を持つ現地の大学生、卒業生、社会人などが対象となる。参加できる企業はおおむね15社で、応募多数の場合は選考が行われる見通しだ。
企業の参加費用は無料だが、航空券や宿泊、食事、通訳、保険などの諸費用は各社で負担する必要がある。また、事業全体の運営を担うのは、国際的な実績を持つPwCコンサルティング合同会社。企業側の事前準備や現地対応も、同社が支援する体制となっている。
インドネシア人材への期待と課題
日本企業にとって、技術レベルの高いインドネシア人材は大きな魅力だ。建設現場では即戦力としての活躍が期待されるほか、多言語対応や国際感覚も強みとなる。一方で、文化や言語の違い、受け入れ体制の整備といった課題もある。
政府は今後、企業へのノウハウ提供やビザ手続きの円滑化、就労後のフォローアップ支援なども進めていく方針だ。
SNS上の反応
「中小企業にとってはありがたい話。現地で直接採用できるのは大きい」
「インドネシア人は真面目で手先が器用。日本の建設現場に合うと思う」
「言葉の壁や生活面の支援も並行して強化してほしい」
「海外就職を目指す学生にとっても良いチャンス。双方にメリットがある」
「地方の建設会社にもこうした取り組みを広げてほしい」
このように、ネット上では好意的な声が多く見られ、期待の高さがうかがえる。
国際採用で未来を切り拓く中小企業
今回の取り組みは、単なる就職説明会にとどまらず、日本の中小企業が世界に目を向け、グローバルな視点で事業を展開する第一歩でもある。外国人技術者の活用が、今後の建設業界の未来を支える鍵となる可能性は高い。
日本国内に留まらず、海外に活路を見出すこの流れは、他業界にも広がりを見せていくだろう。国交省の支援の下、中小企業の挑戦が始まろうとしている。