2025-05-21 コメント投稿する ▼
関西新飛行ルートで住民に騒音被害、堀川議員が政府に見直し要求
関西新飛行経路に住民から不満の声 見直し求める動き広がる
2025年3月から関西地域で導入された新たな航空ルートが、地元住民の生活に深刻な影響を与えている。とりわけ淡路島上空を通過する飛行機の数が大幅に増えたことで、騒音に悩む声が上がり始めた。これに対して、日本共産党の堀川あきこ衆議院議員は、5月21日の国土交通委員会でこの問題を取り上げ、経路の見直しを国に強く求めた。
背景に万博と関西財界の要望 空港の発着枠も拡大
今回の経路変更は、2025年の大阪・関西万博を控え、関西経済界からの要請に応える形で実施されたもの。関西国際空港では離着陸の上限を1時間あたり60回に引き上げ、神戸空港では国内便の回数を1日最大120回まで増やした上で国際線の就航も可能にした。これにより淡路島を含む空域での航空機の飛行頻度が急増し、一部の便ではこれまでよりも低空での運航も認められるようになった。
管制官不足と騒音被害 現場は限界
堀川議員は、経路変更からわずか1カ月で淡路島上空を飛んだ航空機が延べ9,500便を超えたと指摘。騒音についての苦情も複数寄せられていると述べ、問題の深刻さを訴えた。さらに、関西国際空港では本来の標準経路を外れた便が多数を占めており、レーダーによる個別の進路指示が常態化。これが航空管制官の業務を過度に圧迫していることを問題視した。
実際、国交省も同空港で12人の管制官が欠員となっていることを認めており、現場では明らかに余裕がない状況が続いている。
国交相の答弁に反発 「空の安全が軽視されている」
中野洋昌国交大臣は、「レーダー誘導が即座に業務負荷の増加につながるとは限らない」として問題を過小評価するような姿勢を見せたが、これには野党側から反発の声が上がった。堀川議員は「万博やカジノ推進の都合で安全管理が後回しにされている」と厳しく批判し、政府に対し運用体制の再検討を強く迫った。
ネット上の反応
「淡路島に住んでるけど、最近飛行機の音が本当にうるさい。昼も夜も関係なく飛んでる。」
「安全が確保されないまま発着数だけ増やすのは、本末転倒じゃないか?」
「管制官が足りないって、冗談じゃない。いつ事故が起きてもおかしくない状況じゃないの?」
「万博のために生活が犠牲になるなんて納得いかない。」
「騒音対策が不十分なままルート変更なんて無責任すぎる。」
地域と安全のバランス問われる行政対応
今回の騒動は、イベント開催と経済振興を目的とした施策が、現実の住民生活とどう折り合いをつけるかという課題を浮き彫りにした。航空需要の増大と空港の利便性向上を否定するわけにはいかないが、それが安全性や生活環境を脅かすものであってはならない。関係当局がどこまで住民の声に耳を傾けるか、今後の対応が注目される。