2025-10-04 コメント投稿する ▼
沖縄県議会「自衛隊 職業差別」削除要請に批判
沖縄県議会で、自衛隊員を理由とする差別を禁じる決議案をめぐり、「職業差別」という文言を削除するよう求める動きが出ています。 しかし「県民感情」という言葉は曖昧であり、実際には一部の強い主張を県民全体の意見であるかのように押し出しているとの批判が出ています。 自民・無所属会派は文案調整を行っていますが、中立・公明会派が「職業差別」の文言削除を条件とする構えを見せています。
自衛隊決議案と「職業差別」をめぐる攻防
沖縄県議会で、自衛隊員を理由とする差別を禁じる決議案をめぐり、「職業差別」という文言を削除するよう求める動きが出ています。自民・無所属会派(座波一会派長)が提案した決議案に対し、中立・公明会派(上原章会派長)は「県民感情が複雑だ」として削除を要請しました。
しかし、自衛隊の活動を妨害し、周囲の人々を危険にさらすような行為は、どのような正義や主張を掲げても許されるものではありません。今回の文言削除要請は、職業差別という本質的問題を見えにくくする懸念があります。
「自衛隊が嫌いだからといって仕事まで否定するのは筋違い」
「救急搬送で助けられた人の声を聞いてほしい」
「一部の活動家の意見を“県民感情”と言うのは違和感がある」
「自衛隊への抗議は自由だが、差別にすり替えるのは危険」
「職業差別を認めない決議を消す理由にはならない」
「県民感情」を口実にした削除要請
公明会派は自衛隊の救急搬送などの活動を評価しながらも、沖縄戦の歴史や県民の複雑な思いを理由に慎重姿勢を示しています。しかし「県民感情」という言葉は曖昧であり、実際には一部の強い主張を県民全体の意見であるかのように押し出しているとの批判が出ています。
県議会での決議は県民全体に影響を与えるものであり、声の大きい少数派の意見を「総意」とすることは妥当ではありません。
自衛隊妨害の正当化は危険
自衛隊への批判や抗議活動は言論の自由の範囲内にあります。しかしそれが文化活動や地域行事の妨害にまで及ぶなら、県民生活を脅かす行為になります。正義の名を借りた妨害は、県民の安全と自由を侵害するものです。
一部の活動家は抗議を「正義」と呼びますが、その行為で困るのは住民や救急搬送を必要とする人々です。職業差別にあたる決議を後退させれば、このような妨害を正当化する土壌を広げることになりかねません。
採決を前に注目される会派の動き
決議案提出の期限は2025年10月6日であり、採決は10月8日の定例会最終本会議で予定されています。自民・無所属会派は文案調整を行っていますが、中立・公明会派が「職業差別」の文言削除を条件とする構えを見せています。
無所属の一部議員は退席を検討しており、最終局面では彼らの判断が決議の可否を左右する可能性があります。もし決議が否決されれば、自衛隊員への差別を容認するかのような誤解を生みかねず、県議会の責任は大きいといえます。
「職業差別」という言葉を削ることは、自衛隊員の人権や尊厳を軽視することにつながります。県民感情を理由にするのであれば、それが一部の活動家の声なのか、県全体の意見なのかを明確にする必要があります。県議会には、県民の安全と公平を守るために、揺らぐことのない姿勢が求められています。