2025-11-23 コメント投稿する ▼
国民民主沖縄県連・上里直司代表、知事選「デニー以外」明言で第三極路線加速
そこを吸収していく」と述べ、従来の二項対立に疲れを感じている県民の受け皿となることを目指すと宣言した。 基地問題と違って世論の分断は生まれない」と強調し、国民民主党の看板政策を沖縄の実情に合わせて展開していく方針を示した。 来秋の沖縄県知事選については、上里代表は明確な方針を示した。 今の玉城デニー知事ではないところに関わりたい」**と述べ、現職以外の候補支援を明言した。
国民民主沖縄県連、「第三極」路線を鮮明に 上里代表「沖縄版手取りを増やす政策」で既存政治に風穴
沖縄政界に新たな動きが生まれている。国民民主党県連で新代表に就任した上里直司氏が、既存の保革対立に代わる「第三の選択肢」として独自路線を打ち出した。記者会見では「対決よりも解決」を掲げ、沖縄独自の経済政策で県民の支持拡大を目指す戦略を明確にした。
自民でも「オール沖縄」でもない立ち位置
上里直司氏は新代表としての意気込みを語る中で、沖縄政治の新たな可能性を示唆した。「県内では、自民党か『オール沖縄』か問われるが、私自身どちらでもない。そうした思いを持つ市民は多くいるだろう。そこを吸収していく」と述べ、従来の二項対立に疲れを感じている県民の受け皿となることを目指すと宣言した。
翁長雄志が代表を務める日本未来の党の候補として沖縄3区から立候補し、「オール沖縄」の候補として生活の党公認で沖縄3区から立候補してきた玉城デニー氏だが、近年は玉城デニー知事を支える与党は20議席で大敗した状況にある。県民の中には、若い世代を中心に「基地問題より暮らし」という考えも増えている中、上里代表の路線は時流を捉えた戦略と言える。
「自民党でも、オール沖縄でもない政党があってもいいと思う」
「基地問題ばかりじゃなく、もっと生活のことを考えてほしい」
「国民民主党の手取りを増やす政策に期待している」
「若い世代の声を聞いてくれる政党がほしかった」
「沖縄の経済を本当に良くしてくれるならどの党でも構わない」
「沖縄版手取りを増やす政策」を策定へ
上里代表が最も力を入れるのが経済政策だ。「『沖縄版・手取りを増やす政策』を策定したい。基地問題と違って世論の分断は生まれない」と強調し、国民民主党の看板政策を沖縄の実情に合わせて展開していく方針を示した。
年収の壁は、基礎控除の所得要件撤廃&178万円に引き上げ、年少扶養控除の復活、障害児福祉における所得制限撤廃などの国民民主党の政策を沖縄に適用すれば、依然として全国で最も低い状況が続いている県民所得の改善につながる可能性がある。手取りが増えることで消費が伸び、さらなる賃上げにつながり、年金も増えますという好循環を沖縄でも実現しようとする戦略だ。
知事選で「政策重視」の姿勢
来秋の沖縄県知事選については、上里代表は明確な方針を示した。「一番大事な知事選には関わりたい。今の玉城デニー知事ではないところに関わりたい」と述べ、現職以外の候補支援を明言した。
さらに重要なのは、候補者選定への関与方法だ。「自民が決めた候補者に乗るのは主体的ではない。政策で候補者を選ぶ段階から関わりたい。端に置かれるのは、あんまりいい気分じゃない」と語り、従来の選挙協力とは異なる独自の立ち回りを見せる構えだ。
辺野古問題では柔軟な対応
最も注目される米軍普天間飛行場の辺野古移設問題については、上里代表は県連独自の見解を示した。榛葉賀津也幹事長が「必要性を認めている」と発言したことについて、「地元には地元のさまざまな考え方がある。県連のメンバーや支援者の中にもさまざまな考え方がある」と述べた。
「容認か反対ではなく、さまざまある地元の意見を受け止めていきたい」との姿勢は、これまでの硬直した議論から脱却し、現実的な解決策を模索する姿勢の表れとも受け取れる。党本部への要望は継続するとしながらも、地元の多様な声を重視する柔軟なアプローチを打ち出している。
国民民主党は2024年衆院選で28議席を獲得し、自公政権の政策決定に大きな影響力を持つ立場となった。沖縄においても、従来の保革対立に新たな選択肢を提示することで、県政の流れを変える可能性を秘めている。上里代表の「第三極」路線が沖縄政治にどのような変化をもたらすか、今後の動向が注目される。