2025-05-02 コメント投稿する ▼
松本尚外務大臣政務官がアルジェリア・チュニジア歴訪へ 経済連携と環境協力を強化
松本政務官、アルジェリアとチュニジアを歴訪へ 北アフリカとの連携強化を狙う
外務省は、松本尚外務大臣政務官が5月2日から6日にかけて、アルジェリアとチュニジアを訪問することを発表した。今回の訪問では、両国の政府要人との会談を通じて、長年にわたる友好関係の確認と、経済・エネルギー分野を中心とした連携の拡充をめざす。
アルジェリアで経済対話 資源・インフラ分野に期待
松本政務官はまず5月3日にアルジェリアに到着。首都アルジェで経済分野の政府関係者と会談する予定だ。日本とアルジェリアは、エネルギー資源を中心とした関係が深く、日本企業の進出にも関心が高まっている。
とくに2023年には、両国間の「政府間合同経済委員会の設置に関する協定」が結ばれ、昨年から定期的な官民対話がスタートしている。今回の訪問では、これまでの成果を確認するとともに、新たなプロジェクトに向けた協議が進む可能性がある。
チュニジアでは民主化支援や環境分野での協力深化へ
続いて松本氏は5月5日にチュニジア入りし、政府高官との面会を予定している。チュニジアは「アラブの春」以降、民主主義体制のもとで経済改革に取り組んでおり、日本もその歩みを支えてきた。
2022年にはアフリカ開発会議(TICAD8)がチュニスで開催され、日本のODA(政府開発援助)による支援が改めて注目を集めた。無償資金や技術協力を通じて、インフラ、水資源、環境など幅広い分野での日本の関与が続いている。
特に、環境や再生可能エネルギー分野では、JCM(二国間クレジット制度)に関する協力覚書も交わされており、チュニジアにとって日本は「環境と成長の両立」を模索する上で重要なパートナーとなっている。
北アフリカ外交の要所 経済と安定へのアプローチ
日本にとって、アルジェリアとチュニジアはエネルギーと安全保障、そして経済的な多様化の面で戦略的な存在だ。松本政務官の今回の訪問は、こうした重要地域との関係を一層深めるとともに、日本企業のアフリカ進出を後押しする意味合いも強い。
また、ロシアや中国の影響力がアフリカで広がる中、日本としても「質の高い協力」で信頼を積み上げていく必要がある。北アフリカへの関与を通じ、外交と経済の両面から存在感を示せるか、注目されるところだ。
* 松本尚外務大臣政務官が5月2日〜6日にアルジェリアとチュニジアを訪問
* アルジェリアではエネルギー・経済分野の協力強化を目指す
* チュニジアでは民主化支援や環境エネルギー分野の協議が焦点
* 日本のアフリカ外交の一環として、経済・安定に向けた戦略的アプローチを展開