2025-05-28 コメント投稿する ▼
岸田前首相「立民との大連立は混乱招く」維新・国民民主との連携には含みも
岸田前首相、立民との大連立に否定的姿勢
岸田文雄前首相は28日、都内での講演で、立憲民主党との将来的な連立構想について否定的な見解を示した。「立民と連立を組めば、党内の意見対立が激しくなり、かえって混乱を招くだろう」と述べ、党内統制への不安を強調した。また、政権構想に対する国民の理解と支持がなければ「一度は連立を組んでも、すぐに破綻する可能性がある」として、過去の事例を念頭に慎重な姿勢をにじませた。
かつて福田政権下で模索された民主党との大連立は、当時の小沢一郎代表と福田首相との会談で話が進んだものの、民主党内の強い反発を受けて頓挫した歴史がある。岸田氏の発言には、こうした教訓が反映されていると見られる。
維新・国民民主との連携には前向きな含み
一方で、維新や国民民主といった中道・保守系野党との連携には柔軟な可能性を示した。「現実的に考えて、政策の方向性が近い政党や、無所属の保守系グループなどとも、さまざまな連携の形を検討していく必要がある」と述べ、今後の選挙や政権構想においては幅広い連携を視野に入れていることを明かした。
岸田氏はこの発言に先立ち、BS11の番組でも、夏の参院選後には自民・公明の与党体制に新たな枠組みが加わる可能性について言及していた。野党の一部との連携や、新勢力の取り込みといった構想が水面下で進んでいる可能性もある。
再登板については言及避け、石破氏にエール
再び総理の座を目指すのかという質問には、「石破茂首相を中心に頑張っていく」と述べ、自身の再登板には触れなかった。ただ、支持者の間では、再び政権の中枢に戻る可能性を期待する声も根強く、今後の動きが注目される。
SNS上の声:「立民との連立は現実的でない」「維新との連携は期待できる」
岸田氏の発言をめぐり、SNS上ではさまざまな意見が飛び交っている。
「立憲と組むくらいなら、野党でいた方がマシ。現実感がなさすぎる」
「維新となら政策も近いし、政権運営もスムーズになる気がする」
「岸田さんの“慎重さ”がこういうときに活きる。ぶれないのは評価できる」
「立民の内部はバラバラだし、大連立なんて絶対無理」
「石破氏に託すという言い方が、まだ引かない気がしてならない」
国民感情を考慮した現実的な連携先を模索する姿勢に対しては一定の評価がある一方、立民との関係については否定的な声が多くを占めている。
連立政権の再構築に向けた布石か
今回の岸田氏の発言は、単なる過去の振り返りにとどまらず、今後の政界再編をにらんだ布石とも受け取れる。立民との協調には否定的な態度を明確にしつつ、維新や国民民主との現実的な連携の余地を残す発言は、参院選後の政権運営や勢力再編を見据えたものであることは間違いない。