2025-11-08 コメント投稿する ▼
外国人政策を問う声が熱を帯びた葛飾区議選──河合悠祐氏が示した「現場の実感」と地方政治の新潮流
参政党の菅野勇人氏(29)がトップ当選を果たした一方で、外国人政策や地域の治安を訴える候補者たちも次々と名乗りを上げた。 それでも河合氏は一歩も引かず、マイクを握ってこう訴えた。 その経験をきっかけに、河合氏は外国人政策を真正面から取り上げるようになった。 今年1月の戸田市議選ではトップ当選を果たし、地域の代弁者として注目を集めている。
外国人問題が争点となった選挙
11月9日に投開票が行われた東京都葛飾区議選(定数40)は、地方選挙としては異例の注目を集めた。参政党の菅野勇人氏(29)がトップ当選を果たした一方で、外国人政策や地域の治安を訴える候補者たちも次々と名乗りを上げた。
中でも注目を浴びたのが、埼玉県戸田市議で「日本大和党」代表の河合悠祐氏だ。8日午後、新小岩駅前での応援演説には、日の丸を掲げる支援者と「差別反対」を訴えるカウンターが入り乱れ、緊張感が漂った。
それでも河合氏は一歩も引かず、マイクを握ってこう訴えた。
差別ではない。ルールを守る外国人を守るためにも声を上げるんです。地域の現実を見てください。
河合悠祐氏、“ジョーカー候補”から現場主義へ
河合氏といえば、かつて選挙で「ジョーカー」のメイク姿を披露し話題を呼んだ異色の政治家だ。だが、奇抜さの裏にあるのは、現場から見える地域課題への強い関心だという。
草加市議選に出馬した際、地域の住民から「外国人との生活トラブル」を訴える声が相次いだ。その経験をきっかけに、河合氏は外国人政策を真正面から取り上げるようになった。今年1月の戸田市議選ではトップ当選を果たし、地域の代弁者として注目を集めている。
文化も価値観も違う人が増えていくなら、ルールを明確にしないと共存できない。日本人のアイデンティティを守ることが、結果的に外国人も守ることになる。
河合氏はそう語る。強い言葉を用いる一方で、根底にあるのは「地域社会を守りたい」という率直な思いだ。
保守系候補たちの共通点
今回の選挙では、河合氏だけでなく、保守的な立場から現状を問う候補が目立った。
参政党の菅野勇人氏は、教育と治安の両立を重視しながらも冷静な論調で有権者に訴えた。
日本国民党代表の鈴木信行氏は、長年にわたり外国人問題に取り組んできた活動家として「制度の歪みを正すべきだ」と訴えた。また、無所属の丸吉孝文氏、政治団体「つばさの党」の黒川敦彦氏も、それぞれの視点から「言論の自由」を守る姿勢を打ち出した。
共通しているのは、「外国人=悪」とする極端な視点ではなく、制度と秩序のバランスを問い直す姿勢だ。彼らの主張には、地域の実感をもとに「国のかたち」を考え直そうという共通意識がある。
街頭でぶつかる“声”と“声”
一方、街頭では激しい応酬もあった。「差別主義者」と叫ぶカウンター側に対し、河合氏は「左翼団体は相変わらずうるさい」と応じる。賛否は分かれたが、それだけこの問題が人々の感情に深く食い込んでいるということだ。
現場では、警察や報道陣が入り乱れ、一時騒然となった。それでも河合氏らは最後まで演説を続け、「今こそ保守が立ち上がる時だ」と声を上げた。聴衆からは拍手と賛同の声が飛び交い、彼の言葉に共感する層の広がりがうかがえた。
地方から始まる国家の問い
今回の葛飾区議選は、単なる地方選では終わらなかった。外国人受け入れの在り方や地域社会の安全、そして日本人としてのアイデンティティ。これらは、いまの日本が避けて通れないテーマだ。
河合悠祐氏らが投げかけた問いは、「排他」ではなく「再構築」だ。制度を見直し、社会のルールを整えようという彼らの動きは、地方から新しい保守の形を模索する試みでもある。
葛飾の街で起きたこの激しい選挙戦は、これからの日本政治にとって“地域発の変化”を告げる象徴的な一幕となった。