2025-08-05 コメント投稿する ▼
立憲民主・堤かなめ衆院議員が辞職願提出 福岡県大野城市長選へ出馬意向
立憲民主・堤かなめ衆院議員が辞職願提出 福岡県大野城市長選へ出馬意向
立憲民主党の堤かなめ衆院議員(64)=比例九州=が8月5日、額賀福志郎衆院議長宛てに辞職願を提出した。近く許可される見通しで、堤氏は任期満了に伴う福岡県大野城市長選(8月31日告示、9月7日投開票)に立候補する意向を示している。衆院議員2期目途中での辞職は、地元市政への強い思いを背景にした決断だ。
国政から地方へ──堤かなめ氏の歩み
堤氏は福岡県大野城市出身。民間企業での勤務経験を経て、地方議会に進出。その後、地域課題の解決に尽力しながら政治活動を広げ、2021年の衆院選で比例九州ブロックから初当選した。立憲民主党所属の国会議員として、地方創生、福祉政策、防災対策などに積極的に取り組んだ。
2期目を務める中で、大野城市の将来像について考える機会が増えたといい、「国政で培った知見と人脈を市政に生かしたい」と市長選出馬の理由を説明する。市政運営に国政の経験を取り込む狙いがある一方、衆院議員を任期途中で辞めることへの賛否も想定しているという。
辞職後は、立民の比例名簿に基づき丸尾圭祐氏が繰り上げ当選する見通しだ。丸尾氏はこれまで党の政策スタッフや地方活動で経験を積んできた人物で、堤氏の政策分野を引き継ぐ形となる。
大野城市の現状と課題
大野城市は福岡都市圏の南部に位置し、人口は約10万人。交通アクセスの利便性や住宅開発の進展により、近年はベッドタウンとして発展してきた。しかし人口構造は少子高齢化が進み、公共施設の老朽化、災害対策、子育て支援、地域経済の活性化など、多様な課題を抱えている。
市長選では、こうした課題にどのように優先順位をつけ、限られた財源で実効性のある政策を展開するかが争点となる見込みだ。特に近年は集中豪雨など自然災害への備えが地域課題として顕在化しており、防災・減災計画の充実は避けられないテーマとなっている。
出馬の背景と狙い
堤氏は国政議員として、内閣委員会や地方創生関連の委員会での活動を通じ、地域振興や都市計画に関する知見を蓄えてきた。市長選出馬は、その経験を直接地元の行政に生かすためのステップと位置づける。「市民一人ひとりの声を行政に反映させる、市民参加型の市政を実現したい」との方針を示しており、透明性と説明責任を重視する姿勢も強調している。
市民やSNSの反応
「国会議員を辞めてまで市長選に挑むのは覚悟の表れ」
「地元出身だからこそ市の課題に本気で向き合ってくれそう」
「国政経験をどう市政に落とし込むかが鍵」
「繰り上げ当選の丸尾氏にも注目が集まる」
「市長選が政策論争の場になることを期待」
市民やSNSの反応はおおむね前向きだが、「任期途中で辞職することへの責任をどう果たすのか」といった厳しい意見も見られる。
選挙情勢と今後の展開
大野城市長選には、現職や他の新人候補の擁立も取り沙汰されており、構図は流動的だ。現職の行政運営評価、堤氏の知名度と国政経験、新人候補の新鮮さなどが交錯し、選挙戦は混戦になる可能性が高い。
堤氏の出馬は、立憲民主党の九州での影響力にも波及する可能性がある。地方行政への転身が市民の支持を得るかどうかは、市長選での政策発信と現場での説得力にかかっている。