2025-10-18 コメント投稿する ▼
高市早苗総裁が維新・遠藤敬氏を首相補佐官起用へ、連立政権樹立で20日正式合意
自民党の高市早苗総裁は2025年10月18日、日本維新の会の遠藤敬国会対策委員長を首相補佐官に起用する方針を固めました。 臨時国会の首相指名選挙での選出が確実な情勢となっている自民党の高市早苗総裁は18日、内閣発足に向けて日本維新の会の遠藤敬国会対策委員長を首相補佐官に起用する方針を固めました。
維新のパイプ役を首相補佐官に起用
臨時国会の首相指名選挙での選出が確実な情勢となっている自民党の高市早苗総裁は18日、内閣発足に向けて日本維新の会の遠藤敬国会対策委員長を首相補佐官に起用する方針を固めました。維新から閣僚は出さない方向で調整しており、複数の関係者が明らかにしました。
遠藤敬氏は1968年生まれの57歳で、衆議院大阪18区選出、当選5回を数えます。長年にわたり国対委員長を務め、自民党との太いパイプを持つことで知られています。関係者によると、首相補佐官と国対委員長を兼務するという異例の形となります。
首相補佐官は内閣法で定員5人以内と定められており、首相の命を受けて内閣の重要政策の企画立案を補佐する役割を担います。通常は首相が重視する政策分野に精通した国会議員や官僚出身者が起用されますが、今回の遠藤氏の起用は連立パートナーである維新との調整役としての色合いが強いとみられます。
「やっぱり維新も自民と組むんだ」
「企業献金の問題はどうなったの」
「議員削減より先に裏金問題じゃないの」
「連立ありきで話が進んでいく」
「結局は数合わせか」
議員定数削減を条件に事実上合意
日本維新の会との連立協議が17日に合意に向け大きく進展し、維新の藤田文武共同代表は記者会見で協議について「大きく前進した」と述べました。維新の吉村洋文代表は17日朝のテレビ番組で、自民党との連立政権樹立は「半々、どっちに行くかの分岐点」にあるとし、維新としての「絶対条件」である国会議員の定数削減がなければ「連立はしない」と述べていました。
藤田氏は会見で、議員定数の1割削減という条件を示したと明らかにしました。衆院の場合は50議席、参院は20議席ほどになります。自民の小林鷹之政調会長も記者団に対し「協議全体は大きく前進した」との認識を示し、国会議員定数の削減に関しては「維新の考え方は真摯に受け止めた」と語りました。
しかし、企業・団体献金の禁止や食料品への消費税率ゼロといった維新の要求については、両党間で大きな隔たりが残っています。特に企業献金問題は、公明党が連立離脱を決断した重要な政策課題であり、維新が自民との連立を優先する形で議員定数削減に論点をすり替えたとの批判も出ています。
企業献金問題を棚上げする「ドロ船連立政権」
参院選で示された民意は裏金事件の解明と企業・団体献金の禁止でした。しかし自民党は一貫してこれらに背を向けてきました。維新は当初「企業・団体献金の禁止」を掲げていましたが、自民との連立協議では議員定数削減を前面に押し出し、企業献金問題を事実上棚上げする形となっています。
これは国民の為の政治ではなく、企業の為の政治になる恐れがあります。高市早苗氏は保守政治家として評価できる面もありますが、自民党と連立を組もうとする維新の姿勢は「ドロ船連立政権」と批判されても仕方ありません。
衆院では各会派の代表で構成する「衆議院選挙制度に関する協議会」で、議員定数や地域の実情を反映した選挙区割りの在り方等について協議を続けています。選挙制度は民主政治の基本的土台であり、少数会派を含めすべての党派が議論に参加し論点を詰めるべきものです。自民と維新の党略的な合意を一方的に優先させることは許されません。
また吉村氏は比例代表の定数削減を示唆していますが、比例定数の削減は民意を切り捨て、大政党を一層有利にし、少数政党を議会から締め出すものです。多様な民意の反映をさらに困難にする恐れがあります。
正式合意は20日に、高市首相誕生へ
自民党と日本維新の会が連立政権樹立で事実上合意したことが分かり、維新は入閣せず閣外協力とします。20日に連立政権合意書に署名する見通しです。
両党が合意し、衆院の首相指名選挙で維新の所属議員全員が高市氏に投票すれば自民と合わせて231議席となり、過半数の233に迫ります。高市氏が選出される公算が大きくなり、就任後の国会運営でも一定の安定基盤を確保できる見込みです。
21日に召集される臨時国会で首相指名選挙が行われ、高市早苗氏が日本初の女性首相に選出される可能性が高まっています。しかし、企業献金問題を棚上げし、議員定数削減を前面に押し出す形での連立合意には、民主主義の根幹に関わる重大な問題が含まれています。