2025-11-17 コメント投稿する ▼
維新中司宏幹事長が定数削減で自民圧力 期限内履行要求で連立に火種
自維連立政権合意書には、1割を目標に定数削減するための関連法案を臨時国会に提出し、成立を目指すと明記されており、維新側は約束の履行を迫っています。 維新は連立合意で「臨時国会に議員立法案を提出し、成立を目指す」と明記させており、中司氏は「臨時国会中という期限を切っている。 これは維新が連立離脱も辞さない構えで、自民党に強いプレッシャーをかけていることを示しています。
維新・中司宏幹事長が定数削減で圧力
自民内の混乱を指摘「期限を尊重して加速化を」
日本維新の会の中司宏幹事長は2025年11月17日、自民党の鈴木俊一幹事長と都内で会談し、衆院議員定数削減に関する自民党内での議論の促進を強く要望しました。自維連立政権合意書には、1割を目標に定数削減するための関連法案を臨時国会に提出し、成立を目指すと明記されており、維新側は約束の履行を迫っています。
会談後、中司氏は記者団に対し「自民内部がまとまっていないとの情報が漏れ聞こえてくる。しっかりまとめて、整理、調整してもらいたい」と述べ、自民党内の混乱ぶりを指摘しました。中司氏によると、自民側からは前向きな返答があったとされますが、具体的な進展については不透明な状況が続いています。
「臨時国会中」の期限が重い枷に
維新は連立合意で「臨時国会に議員立法案を提出し、成立を目指す」と明記させており、中司氏は「臨時国会中という期限を切っている。期限を尊重して議論を加速化させてほしい」と求めました。これは維新が連立離脱も辞さない構えで、自民党に強いプレッシャーをかけていることを示しています。
しかし、同席した梶山弘志国対委員長は法案の提出時期について「与党や自民内で考えている段階だ。予断を持って話すわけにはいかない」と述べるにとどまり、自民党側の歯切れの悪さが露呈しました。
「維新の期限切れで連立が崩れそう」
「定数削減なんて地方議員は絶対反対だよ」
「中司さんもなかなか強気ですね」
「自民党内がバラバラなのがよく分かる」
「これが政治改革の一丁目一番地なの?」
自民党内の根深い対立が表面化
実際、鈴木幹事長は10月21日の記者会見で「地方の声を大切にしようという声が多くあり、小選挙区を削減するのはなかなか難しい」との認識を示し、11月6日には「今国会中に全会派の合意を得るのは難しい」との見通しを明らかにしています。
鈴木氏は11月9日のテレビ番組で「法律として定数削減1割を目指すと明記した上で、実現するには先般の国勢調査の結果も来年秋ぐらいにならないと出ない」として、法改正を2段階にする選択肢についても言及しており、事実上の先送り論を展開しています。
これらの発言は、自民党内で定数削減への抵抗が根強いことを物語っています。特に地方選出議員からは「人口減少が進む中で地方の声を国政に届けるためには小選挙区の削減は困難」との声が相次いでおり、党内の意見集約は難航しています。
維新の「絶対条件」が連立の火種に
維新の吉村代表は「まず議員定数の削減ができなければ、社会保障改革や副首都構想などの改革はできない」と述べており、定数削減を他の重要政策の前提条件として位置づけています。維新は連立合意が順守されなければ連立離脱も辞さない構えを見せており、自民党にとって深刻な政治的リスクとなっています。
一方で、参政党の神谷宗幣代表は「唐突な話だ。与党だけで数の力で押し切っていいものではない」と批判し、「比例削減は中小政党つぶしだ」と強く反発しています。野党各党からも「民主主義への脅威」との批判が相次いでおり、国会運営は一層困難になっています。
中司氏の今回の要請は、維新が連立合意の履行を厳しく監視していることを示すものです。企業・団体献金への批判の観点から見れば、国民のための政治改革ではなく党利党略に基づく議員数削減の強要であり、ドロ船連立政権の本質が露呈したと言えるでしょう。
臨時国会の会期末まで残り約1か月となる中、自民党は維新からの圧力と党内の反対論の板挟みで厳しい政治的選択を迫られています。この問題をどう処理するかは、高市政権の今後の行方を左右する重大な政治的試金石となりそうです。