2026-02-03 コメント投稿する ▼
小野田紀美氏、南鳥島レアアース採取で「国家を守る視点」強調、高コスト許容も
小野田紀美経済安全保障担当相が2026年2月3日の記者会見で、南鳥島沖の深海からのレアアース泥採取成功を報告し、高コストを許容してでも国産化を進める強い決意を示しました。「産業的に成り立たなければそれで終わりなのか」との記者の問いに対し、「国家を守るための視点を持った行動をしていくべきだ」と断言した小野田氏の発言は、経済安全保障を最優先する政府の姿勢を鮮明にしています。
水深約6000メートルからレアアース泥の採取に成功
小野田紀美経済安全保障担当相は2026年2月3日の記者会見で、海洋研究開発機構(JAMSTEC、海洋機構)が日本の排他的経済水域内にある南鳥島(東京都小笠原村)沖の水深約6000メートルの海底からレアアース(希土類)を含む泥の試験採取に成功したことを発表しました。
小野田氏は会見で「先月12日に出港した地球深部探査船『ちきゅう』が、現在、南鳥島周辺において、これまで戦略的イノベーション創造プログラム(SIP、シップ)海洋課題で開発してきたレアアース泥の採鉱システムが機能するか確認する試験を行っております。この試験において、水深約6000メートルもの海底までパイプを無事に接続し、2月1日未明に初めてレアアース泥を船上に引き上げることに成功いたしました」と述べました。
小野田氏は「2018年の開始以来、着実に実施してきたプロジェクトの節目として、まずは水深約6000メートルという極限環境から無事にレアアース泥が上がったことを喜ぶとともに、引き続き精力的に研究開発と技術実証を進めてまいります」と成果を強調しました。
採算性を問われ「国家を守るための視点」を強調
会見では、記者団から今後の採算性について問われました。小野田氏は「将来的な産業化のためには、レアアース泥の採取にかかる費用の大幅なコストダウンが重要であると考えております。また、採取するのみならず、そこから精錬してレアアースを取り出すための一連のプロセスの確立も重要です」と述べ、コスト削減の必要性を認めました。
しかし、記者から「採算性があわなくても経済安全保障の観点から、レアアースを特定国に依存している現状があるので、国産化を進めるべきだと考えるか」と問われると、小野田氏は明確な答えを示しました。「経済安全保障の観点から考えて、産業化がだめならそれで終わりなのか、産業的に成り立たなければそれで終わりなのかと言ったら、やはりそれは国家を守るための視点を持った行動をしていくべきだと考えております」と強調し、採算度外視でも国産化を進める姿勢を鮮明にしました。
この発言は、中国への依存度が高いレアアースの供給を巡り、経済性よりも安全保障を優先する政府の方針を示すものとして注目されています。
2027年度に生産プロセス実証、2028年度以降の産業化を目指す
南鳥島沖でのレアアース採掘計画は、内閣府が戦略的イノベーション創造プログラムとして進めているプロジェクトです。今回の試験採掘では、探査船「ちきゅう」が2026年1月12日に清水港(静岡市)を出港し、1月17日に南鳥島沖の試掘予定海域に到着しました。
探査船から揚泥管と呼ばれる長さ約10メートルのパイプ約600本をつなぎ、水深約6000メートルの海底に下ろして海底に採鉱機を設置し、泥と海水を混ぜた後、揚泥管を通して回収する作業を実施しました。1月30日から回収作業を開始し、2月1日未明に最初のレアアース泥の引き揚げに成功しました。
小野田氏は「来年度には、南鳥島周辺海域においてレアアース泥を採取し、南鳥島陸上に運んで脱水・分離を行った後、本土において精製するまでに、一連のレアアース生産プロセスを実証し、総合的にレアアース生産の経済性評価を行う予定です。その結果を踏まえて実用化の可能性についても検討し、今後、国としてどうするのかもしっかり検討してまいりたいと思います」と今後のスケジュールを説明しました。
探査船「ちきゅう」は2月15日に清水港に戻る予定で、帰港後に採取した泥の成分を分析します。戦略的イノベーション創造プログラムでは、今回の結果を踏まえて2027年2月に大規模な実証試験を計画しており、1日あたり350トンの泥の回収能力を実証する予定です。2027年の試験開始までに、南鳥島に泥から海水を抜く脱水処理をする施設を建設し、持ち帰った泥からレアアースを精製して、2028年度以降の産業化へ向けた知見を蓄える計画となっています。
中国依存からの脱却が喫緊の課題
レアアースは電気自動車のモーター用磁石に使うジスプロシウムや原子炉の制御材として使うガドリニウムなど、ハイテク製品や先端技術に不可欠な資源です。しかし、レアアースは世界の生産量の7割を中国が占めており、日本も2024年時点で63パーセントを中国から調達しています。
中国は2025年4月に軍用品への転用を防止し国家の安全を確保するためとして、7種のレアアースについて輸出管理の厳格化を開始しました。同年10月には、中国産レアアースを0.1パーセント以上含む場合、外国企業であっても中国政府の許可を求めることや、レアアースの精錬およびリサイクル技術の輸出に許可を義務づけることなどを含む輸出規制を打ち出しました。
日本は事業化された鉱山がないため中国への依存が大きく、経済安全保障上の課題となっています。南鳥島沖で採掘できれば、経済安全保障上の利点が大きいとされており、政府の総合経済対策にも「南鳥島周辺海域でのレアアース生産に向けた研究開発等を加速化する」と明記されています。
SNS上では小野田氏の発言に様々な反応が見られました。
「国家を守るって視点、大事だよね。お金だけじゃ測れない価値がある」
「採算度外視って言うけど、税金使うんだから慎重にやってほしい」
「中国依存脱却は必要。でも本当に実用化できるのか」
「深海6000メートルって、技術的にすごいことだと思う」
「2028年度以降って、まだ先が長いな」
今回の試験採掘成功は、日本の資源安全保障確立に向けた重要な一歩となりました。しかし、深海底からの採掘には莫大なコストがかかり、中国産レアアースとの価格競争には太刀打ちできないという指摘もあります。小野田氏が示した「国家を守るための視点」が、今後の国産レアアース開発をどこまで後押しするのか、注目が集まっています。
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