大塚さゆり議員「老後の貧困を防ぐ年金改革を」修正案支持で制度の底上げ訴え

大塚さゆり議員、年金改革法案に懸念と決意を表明

衆議院厚生労働委員会で審議された年金制度改正案に関し、立憲民主党の大塚さゆり議員は30日の討論で、立憲民主・自民・公明の修正案には賛成する一方、国民民主や共産党の修正案には反対の立場を明確にした。討論では、政府の対応の遅れや年金制度の将来像に対する懸念を率直に述べ、世代を問わず支えられる制度の必要性を強調した。

政府の対応に「国会軽視」と厳しい姿勢

大塚議員は、政府がこの重要な法案を提出した時期が通常より2か月も遅れたことで、各党間での十分な協議ができなかったと批判した。「政府の姿勢は国会を軽んじている」と断じ、拙速な進行に強い疑義を呈した。

また、議論すべきポイントが数多く残されたまま採決へ進んでいることに対しても危機感を示し、制度の根幹にかかわる法案はもっと丁寧に審議されるべきだと訴えた。

制度の方向性は評価も「底上げ抜き」に強い疑問

大塚氏は、政府案の中に含まれる「高齢者の生活安定」や「所得の再分配強化」といった理念には理解を示しつつも、実際の中身については疑問を投げかけた。特に問題視したのは、マクロ経済スライドの影響で、基礎年金が今後3割程度減ると見込まれている点である。

「年金の底上げに関する措置が削除されてしまったことで、将来世代が老後に苦しむ可能性が高くなっている」と訴え、修正案に盛り込んだ内容こそが現実的な救済策だと語った。

立憲案は「老後の貧困防止」へ有効と主張

大塚議員は、立憲民主党が提示した修正案について、現役世代と若年層が将来に向けて安心できる仕組みを実現する内容であると説明した。厚生年金と基礎年金の給付調整を同時に終えることで、基礎年金の減少を早期に食い止める狙いがあるという。

さらに、高齢者の中には一時的に年金が減額される人も出ることから、そうした層への影響を軽減する措置も盛り込まれており、「生活保護の増加を抑え、将来の財政にもプラスになる」と主張した。

「必要とされる年金制度へ」大塚氏が決意表明

討論の最後に、大塚氏は「立憲民主党は今後も、すべての世代に信頼される持続可能な年金制度の実現をめざし、全力で取り組む」と強く語った。単なる政争ではなく、将来世代の生活基盤を守るという視点から、政治の責任を果たす姿勢を鮮明にした。

SNSでも大塚発言に注目集まる

X（旧Twitter）やThreads上では、大塚議員の発言内容に対する支持や共感の声が多数投稿されている。

「大塚さゆりさん、よくぞ言ってくれた。現役世代のための年金制度が必要だと初めて思った」
「年金の底上げを削除した政府案を問題視したのは本当に正しい」
「立憲の修正案って理にかなってる。高齢者と若者の両方に配慮してるのがいい」
「国民民主や共産党の案よりも、実現可能性があるって感じた」
「与党と協調した上で、しっかり批判もする姿勢に信頼感を覚える」

今後の展望と課題

今回の修正案は衆院委員会を通過したが、今後の参院審議でも大塚氏のような具体的かつ生活者目線の指摘が制度設計に生かされるかが焦点となる。基礎年金を軸とした再構築は、財源のあり方や世代間公平の課題と常に向き合う必要がある。

この先、年金制度の信頼回復には、今回のような丁寧な修正と説明責任が欠かせない。大塚議員の発言は、国民が制度を理解し、安心して老後を迎えるための一歩となる可能性を秘めている。