2025-10-08 コメント投稿する ▼
麻生太郎氏、落選中の松本純氏を「副総裁特別補佐」に指名 “お友達人事”で自民の古い体質あらわに
松本氏が自身のX(旧ツイッター)で報告したもので、「麻生副総裁の政治活動を補佐する」としています。 石破政権の退陣後、党総裁に就任した高市早苗氏は、麻生氏を引き続き副総裁として留任させましたが、党内では世代交代を求める声が高まっています。
麻生太郎氏、落選中の松本純氏を「副総裁特別補佐」に起用 “身内人事”に党内から冷ややかな視線
自民党の麻生太郎副総裁が、自身の長年の側近である松本純元衆院議員を「副総裁特別補佐」に指名したことが8日、明らかになりました。松本氏が自身のX(旧ツイッター)で報告したもので、「麻生副総裁の政治活動を補佐する」としています。
松本氏は令和3年(2021年)と6年(2024年)の衆院選でいずれも落選。国会議員の職を失っているにもかかわらず、党の要職に近いポストに復帰する形となりました。麻生氏の信頼が厚いことで知られますが、この人事をめぐっては「古い自民党体質そのものだ」との批判も出ています。
“選挙で負けても戻ってくる”人事に不満
党内では早くも冷ややかな声が上がっています。ある若手議員は「落選した政治家を再び重用するのは、有権者の判断を軽視しているように見える」と不満を漏らしました。別の中堅議員も「麻生派の結束を優先する身内人事だ。世代交代が叫ばれる中で、逆行している」と指摘します。
松本氏は神奈川県選出で、麻生派(志公会)の中核メンバーでした。環境副大臣などを歴任しましたが、2021年には新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で銀座のクラブを訪れた「夜の会食問題」で党員資格停止処分を受け、世間の強い批判を浴びました。その後の衆院選で落選し、政治活動を続けていたものの復活の機会はありませんでした。
麻生氏の求心力維持のため?
今回の“特別補佐”起用は、麻生氏が党内での影響力を維持する狙いがあるとみられています。石破政権の退陣後、党総裁に就任した高市早苗氏は、麻生氏を引き続き副総裁として留任させましたが、党内では世代交代を求める声が高まっています。麻生氏としては、自派閥の人材を身辺に置くことで、発言力を確保したい思惑が透けて見えます。
政治評論家の一人は「落選議員の再登用は、古い政党文化の象徴だ。結果を出した者ではなく、忠誠を誓った者を評価する姿勢が続く限り、自民党の刷新はあり得ない」と厳しく指摘します。
有権者の不信感、再燃
松本氏の再登用を知った有権者からは、SNS上でも批判が相次いでいます。
「選挙で落ちた人をなぜ戻すのか」
「これでは“お友達政治”と何も変わらない」
「国民の声より派閥の都合」
「麻生氏の権力維持のためのポストでは?」
こうした声は、かねてから続く自民党の「身内優遇」「派閥政治」への不信感を再燃させています。
高市政権の改革姿勢にも疑問
高市早苗首相は「実力主義と女性登用」を掲げて党改革を打ち出しましたが、今回の麻生氏の人事を容認していることから、「結局は旧体制との妥協」との見方が広がっています。
党関係者は「麻生氏に真正面から異を唱えられる人はいない。結局、高市政権も古い力学に支配されている」と語りました。
麻生氏の側近起用は、表向きは“副総裁業務の補佐”ですが、その実態は派閥内の影響力確保と既得権益の温存。選挙で落ちた者が再び権力の中枢に戻る構図に、国民の失望は深まる一方です。