2025-05-29 コメント投稿する ▼
最低賃金1500円へ本気の提言、公明党が骨太方針に要求した社会保障と賃上げの中身
持続的な賃上げで「物価に勝つ暮らし」を実現へ
公明党の岡本三成政務調査会長らが5月29日、首相官邸を訪れ、政府が6月中に策定予定の「骨太の方針」についての提言を石破茂首相に手渡した。主な柱は、物価上昇を上回る安定的な賃上げや社会保障の充実、そして経済成長に直結する制度改革だ。石破首相はこれを受け、「しっかりと反映できるよう努力する」と応じた。
提言の核となるのは、最低賃金の全国平均を1,500円へ引き上げるという明確な目標だ。岡本氏は「2020年代に本気で達成を目指す」と強調し、所得の底上げと社会的な格差是正に向けた強い姿勢を示した。
雇用の壁を壊す 正規・非正規の格差是正
提言では、同じ仕事には同じ報酬を支払う「同一労働同一賃金」の考え方をより徹底するよう求めた。非正規という雇用形態の違いで待遇が変わる現状に対し、どの働き方でも正社員並みの条件が担保されるべきだとの主張である。これにより、雇用の安定と生活の安心感を全国に広げたい考えだ。
医療・介護など現場の処遇改善を早期に
医療、介護、福祉、保育といったいわゆるエッセンシャルワーカーの待遇向上も提言の重点項目だ。これらの分野は「人にしかできない仕事」が多く、賃金水準が低い現状が長年の課題となっている。公明党は「全産業の平均賃金を超える水準」を掲げ、報酬体系の見直しを国に迫った。
また、原則6年ごとの見直しが基本とされる診療報酬や介護報酬についても、物価上昇が急激な昨今では「その時期を待たずに期中改定を検討すべき」と、柔軟な対応を求めている。
子育て支援とインフラ老朽化対策も強化
少子化対策として、妊娠・出産にかかる費用の無償化を提言に盛り込んだ。公明党は、経済的負担が子育ての障害になってはならないという立場で、出生率の回復を政策の軸に据えている。
さらに、埼玉県で起きた道路陥没事故などを受け、上下水道などインフラの老朽化対策を急ぐ必要があるとし、国土の安全と生活の安定を守る公共投資の強化も要請した。
新しい財源づくりへ 政府系ファンドを検討
財政健全化と政策実現を両立させるために、国が保有する金融資産を運用し、将来の投資財源とする「日本版ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)」の設立も提案された。単なる税収依存から脱却し、未来への成長資金を“育てる”発想が背景にある。
SNSの反応
「最低賃金1,500円って理想だけど、企業が対応できるのか心配…」
「エッセンシャルワーカーの待遇改善は遅すぎるくらい。もっと早くやってほしかった」
「正社員並みの待遇を非正規にも、って話、本当に実現してほしい」
「子育て支援が増えるのは良いけど、財源はどうするの?」
「SWFって要するに、税金を投資で増やすってこと?ちょっと怖い」
* 公明党は骨太方針に最低賃金1,500円の実現と格差是正を提言
* 医療・介護などの処遇改善と報酬の期中改定も求めた
* 妊娠・出産の無償化、インフラ老朽化への対応、自動運転やDXも重点項目
* 政策実現に向けた日本版SWFの創設検討で財源の新たな確保策も提示