2025-06-22 コメント投稿する ▼
れいわ新選組、都議選で全員落選 健闘報道も及ばず「既得権益の壁に阻まれた」
れいわ新選組、都議選で全員落選 健闘報道も議席に届かず
22日に行われた東京都議会議員選挙で、れいわ新選組は世田谷区、杉並区、練馬区の3選挙区に候補を擁立し、初の都議会進出を狙ったが、結果はいずれも落選。れいわにとって厳しい結果となった。共同通信の情勢調査では、投票先政党として4%の支持を得ており、一部メディアでは1〜2議席獲得も予想されていたが、結果は及ばなかった。
今回の選挙では「積極財政」「消費税廃止」「現金給付」といった従来の主張を引き続き訴え、「東京から国を揺らせ!」をスローガンに掲げた。だが、多くの有権者の支持を掴みきれず、現実の選挙戦では既存勢力との壁が大きかった。
活動期間の短さと「既得権益の壁」
櫛渕万里共同代表は22日夜、選挙結果を受けてコメントを発表し、「3人による必死の訴えは多くの有権者に届いた」としつつも、「活動期間が短く、浸透が不十分だったことや、既得権益の壁に阻まれた」と述べ、選挙の厳しさを認めた。
電話調査などではれいわは「勢いがある」と評され、他のミニ政党と比べても一定の注目を集めていた。特に「週刊フジ」などは、れいわの躍進を報じており、1〜2議席の獲得もあり得るとの見方を示していた。事前の予測と結果が大きく乖離した形だ。
ネット上では以下のような声も広がった。
「れいわが議席取れないのに、参政党が取れるの意味不明」
「支持はある。でもそれを実際の投票に結びつける体制がないんだと思う」
「新しい政党が勝てないのは、現職と政党の組織票の力だよな」
「個人的にれいわの主張には共感する部分もあるけど、給付金頼みでは票は伸びないよ」
「積極財政って言えば聞こえはいいけど、ばら撒きにしか思えない」
参院選へ向けて「新しいスタート」と再起を誓う
れいわ新選組は今回の都議選での敗北を受け、夏の参議院選挙に向けて体制の立て直しを図る構えだ。櫛渕氏は「今日が新しいスタート」と語り、「消費税を廃止し、現金給付によって可処分所得を増やす」と訴えを続けた。
ただし、現金給付やバラマキ的政策では根本的な経済成長にはつながらず、特定の層への一時的な支持に留まる可能性が高い。今後、減税や規制改革といった中長期的な財政再建や経済成長に資するビジョンを打ち出さない限り、れいわの支持基盤は限定的なままとなる恐れがある。
また、今回の選挙では減税を前面に打ち出した候補者が支持を広げた例も見られた。「手取りを増やす」という方向性は有権者の関心が高い一方、「給付金による生活支援」は一時しのぎと見なされる傾向も強い。減税によって恒常的に生活を支えるという選択肢と比較した場合、れいわの戦略には再考の余地がある。
「制度の壁」とどう向き合うか
都市部での無党派層の取り込みに課題を残したれいわ新選組。今回の都議選では、支持層の拡大や候補者の認知度向上が間に合わなかった点が大きい。また、都議会に根を張る既存政党との地力の差も浮き彫りとなった。
今後、れいわが本当に制度改革や生活改善を訴えるならば、「配る政治」から「育てる政治」への転換、そして現実的かつ持続可能な経済政策への舵切りが求められる。