2025-10-07 コメント投稿する ▼
高市早苗総裁、鈴木貴子氏を広報本部長に抜擢 「コロコロまで持っていた」細やかな気遣いを絶賛
自民党の高市早苗総裁は7日、党本部での取材で、鈴木貴子衆院議員(39)を広報本部長に起用した経緯を明かした。 鈴木氏は鈴木宗男参院議員の長女で、総裁選では高市氏と競った茂木敏充元幹事長の側近として知られる。 高市氏は鈴木氏を「非常に発信力があるし、ああ見えてとても細やかな気遣いをする人」と評した。 一方で、鈴木氏の父・鈴木宗男氏は党内では独自路線を歩む存在として知られる。
高市総裁、「鈴木貴子さんをどうしても」 広報本部長に抜擢の舞台裏
自民党の高市早苗総裁は7日、党本部での取材で、鈴木貴子衆院議員(39)を広報本部長に起用した経緯を明かした。高市氏は「ずっとそうなればいいなと思っていた。絶対にそうなってほしいと頼み込んだ」と語り、異例の熱意を込めて人事の背景を説明した。
鈴木氏は鈴木宗男参院議員の長女で、総裁選では高市氏と競った茂木敏充元幹事長の側近として知られる。ライバル陣営の主要メンバーを重用する決断は、党内融和を意識した人事としても注目されている。
「コロコロまで持っていた」 細やかな気遣いを評価
高市氏は鈴木氏を「非常に発信力があるし、ああ見えてとても細やかな気遣いをする人」と評した。
総裁選の際のエピソードも紹介し、「茂木候補に付き添って移動していた鈴木さんは、背広の埃を取るコロコロまで持って歩いていた。飛行機に乗るわずか1時間でも、セーターを出したり、到着後には背広を着せたりと、細やかな気遣いをしていた」と明かした。
「いつもハツラツとしているが、実は細やかな配慮ができる」
「党全体の空気を明るくし、誰に対しても気持ちよく接する」
「こういう人が発信の最前線に立てば、党の印象も変わる」
「役員の面倒を見つつ、議員の発信も支えてくれる存在」
「能力と温かさを兼ね備えた人だと思っていた」
高市氏は「こういう人が党全体や国会議員の発信を支える存在になれば、広報の在り方が変わる」と期待を語った。
「人間力以外の全て」から「発信力の核」へ
鈴木氏は総裁選中、茂木氏の人柄を伝える動画を精力的に発信。「茂木敏充を推す理由は人間力以外の全て」と語り、話題を呼んだ。皮肉を交えつつも「能力で勝負する政治家」を印象づけたその発信力は、SNS上でも大きな反響を集めた。
高市氏は広報本部長就任にあたり、鈴木氏に「党員の声を拾い上げる仕組みづくり」や「若者向けショート動画の発信強化」を指示。従来の紙媒体中心の広報から、デジタル時代に即した双方向型の広報戦略へ転換する狙いがある。
党内では、若手や女性議員が主体となって発信力を高める「開かれた自民党」への布石との見方も広がっている。
鈴木氏「絶対に受けてほしいと言われた」
鈴木氏は8日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、抜擢の経緯を明かした。「党に対する信頼回復に欠かせぬ広報。プレッシャーは言葉にできないが、高市総裁より『絶対に受けてほしい』と直接声を掛けていただいたからには全力を尽くす」と投稿した。
一方で、鈴木氏の父・鈴木宗男氏は党内では独自路線を歩む存在として知られる。親子それぞれが異なる政治的立場を取りながらも、自民党の枠内で共存する形は、新たな党内バランスを象徴しているとも言える。
党関係者の一人は「高市総裁は“敵味方を作らない”という姿勢を示したかったのではないか。鈴木氏の抜擢はその象徴」と語る。
党の信頼回復へ 広報刷新なるか
今回の人事は、高市新体制のスタートを象徴する「発信重視型」の布陣といえる。これまでの自民党広報は記者発表や文書中心だったが、SNSや動画を通じた発信が急務となっている。高市氏が求めるのは、党の情報を分かりやすく伝え、国民の信頼を取り戻す広報体制の再構築だ。
鈴木氏は周囲に「発信の先にいる国民を意識し、共感を得る広報を目指したい」と話しているという。総裁選でのライバル関係を越えて生まれた新しい連携が、党再生の原動力となるか注目される。