2025-03-20 コメント: 2件 ▼
沖縄県、宜野湾・与那原マリーナ使用料を大幅値上げへ 県議会で説明不足を指摘する声
■赤字経営が続くマリーナの現状
宜野湾港マリーナと与那原マリーナは、独立採算制が原則とされているが、近年は赤字が続いている。そのため、県の一般会計からの繰入金が増加し、累計額は宜野湾で約25.5億円、与那原で約7.3億円に達している。2024年3月に行われた県の包括外部監査でも、「採算を度外視した運営が続き、県民の税金が投入されている」と指摘されていた。
この状況を改善するため、県は2025年5月と2026年5月の2段階で使用料を引き上げる方針を打ち出した。引き上げ後の使用料は、宜野湾港マリーナが現在の約1.8倍、与那原マリーナが約1.6倍になる見込みだ。
■説明不足が浮き彫りに
しかし、今回の使用料改定に関しては、県の対応に疑問の声も多い。具体的な改定額を利用者に示したのは今年1月になってからで、それ以前の説明は十分とは言えなかった。1月23日・24日に開かれた利用者説明会では、多くの質問や意見が寄せられたものの、「県の説明が不十分」との指摘が相次いだ。
こうした状況の中、18日に行われた県議会土木環境委員会では、「利用者の理解が得られているのか」「説明不足ではないか」といった声が議員から上がった。審議は難航し、最終的な判断は持ち越される公算が大きくなっている。
■他県との比較は適切か?
県は、他県のマリーナ使用料と比較し、今回の引き上げが妥当であると説明している。しかし、利用者からは「施設の規模や設備が異なるため、単純に他県と比較するのは適切ではない」との反論が出ている。さらに、沖縄の所得水準が全国平均より低いことを考慮し、「高知県など、同程度の所得水準の県と比較すべきではないか」との指摘もある。