2025-01-31 コメント投稿する ▼
沖縄県ワシントン事務所問題 百条委員会で紛糾、追及続く
百条委員会の設置
県議会は、ワシントン事務所の運営手続きに問題があるとして、調査特別委員会(百条委員会)を設置した。
百条委員会は、地方自治法に基づき設置され、関係者の証人喚問や記録の提出を求める強力な調査権限を持つ。
議論の焦点
自民党会派の大浜一郎県議は、ワシントン事務所の駐在職員がロビー活動を行っていることについて、「公務員の身分で政治活動をしていいのか」と追及した。
同会派の仲里全孝県議は、ロビー活動が日本の法律でクリアされているかを問いただしたが、県幹部らは明確な回答を避けた。
県職員がビザを取得する際、地方公務員法に基づく兼業許可を得ていなかった問題について、大浜氏は「追認の決裁ですべて帳消しにできると思っているなら大きな間違いだ」と指摘した。
新垣淑豊県議は、ワシントン事務所の入出金担当者が不明であることを問題視し、執行部が関係者への確認をしていなかったことを批判した。
今後の展開
百条委員会は、ワシントン事務所初代所長の平安山英雄氏と元副所長の山里永悟氏を参考人として招致する予定である。
県議会での百条委員会設置は10年ぶり4回目であり、玉城デニー県政に対する責任追及が強まると予想される。
玉城デニー知事は、百条委員会の設置を「真摯に受け止めている」と述べ、問題の是正手続きを進める意向を示した。
ワシントン事務所は、2015年4月、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対していた翁長雄志前知事の主導で設置された。しかし、米国務省から「非営利目的の事業者設立は不適当だ」との見解が示されたため、県が100%出資する株式会社「ワシントンDCオフィス」として設立された経緯がある。
今後、百条委員会での調査を通じて、ワシントン事務所の設立・運営に関する問題点がさらに明らかになると考えられる。県民や議会からの厳しい視線が注がれる中、県の対応が注目される。