マヨネーズ並み軟弱地盤で進む辺野古基地建設

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公約マヨネーズ並み軟弱地盤で進む辺野古基地建設

海底に広がる「マヨネーズ並み」と形容される軟弱地盤を改良し、米軍新基地を完成させようというのだ。 問題となっているのは、大浦湾に広がる「軟弱地盤」である。 そのため「マヨネーズ並み」とまで形容される地盤の改良は、“難工事”とされている。 結果として、沖縄の海と生態系、そして税金までもが“基地建設の犠牲”になっている。

「マヨネーズ並み」軟弱地盤で進む埋め立て──辺野古・大浦湾 現場の今


大浦湾――沖縄県名護市辺野古沖。青く輝く海面の下には、サンゴ礁や多様な海の生き物たちが暮らす豊かな「美ら海」が広がっていた。かつてジュゴンなどを含めた5000種以上の生物が生息していたと言われるこの海域で、いま“前例のない難工事”が進んでいる。海底に広がる「マヨネーズ並み」と形容される軟弱地盤を改良し、米軍新基地を完成させようというのだ。

敷き砂、砂杭(サンドコンパクションパイル/SCP)、護岸、埋め立て――。そのすべてが自然の海と生き物たちを蹂躙しつつある。現場の状況を取材し、背景と今後の展望を整理する。

見える自然、見えない土台──大浦湾の海と作業船


先日、私は大浦湾へボートで足を運んだ。表面は穏やかで美しい。窓越しに海の中をのぞけば、色とりどりの魚がサンゴのまわりを泳ぎ、海藻や礁の構造が見える。一瞬、基地の建設地とは思えないような静かな“美ら海”。

しかし工事区域に近づくにつれ、海底に向けて立ち上がる鉄塔のような装置が視界に入った。これは「サンドコンパクション船」と呼ばれる地盤改良船だ。海底にパイプを刺し、内部に砂を吹き込んで固めることで“砂杭”を作るという工事。私はこの日は5隻の作業船を確認した。

この光景と、すぐそばに広がる自然の海とのコントラストは、まさに“国策による海の破壊”の象徴だった。

前例のない“マヨネーズ地盤”と約7万本の砂杭


問題となっているのは、大浦湾に広がる「軟弱地盤」である。工事を主導する 沖縄防衛局 によると、海底の補強のため、年内に約7万本の砂杭を打ち込む計画だ。くい打ち杭の長さは最長で約70メートルだが、地盤の最も弱い層は水面下で約90メートルに及ぶと指摘されている。これは国内の海洋土木でも前例のない深さだ。

そのため「マヨネーズ並み」とまで形容される地盤の改良は、“難工事”とされている。砂杭で固めたとしても、完全な強度や安定性が得られるかは不透明だ。専門家は「下の層まで届かなくても安定性を確保できる」と防衛局が主張するが、一方で「重要な地点の土質調査すら十分でない」と反発する声もある。

事実、この海域での地盤改良や護岸工事・埋め立ては、地震・沈下・不均衡な地盤沈下のリスクを孕んでいる可能性がある。自然の海底を人工の“砂の台地”に変えることの危険性は無視できない。

環境破壊とコスト膨張──基地建設の代償


軟弱地盤の改良には大量の砂や海砂が必要だ。資料によれば、今回の工事で用いられる砂や砂利の量は、沖縄県内の年間採取量の約2倍に相当する約386万立方メートルに上る。当面の調達先は決まっておらず、沖縄近海からの海砂採取が有力視されている。

もし実施されれば、サンゴ礁の砂や海底資源を根こそぎ持ち去ることになり、海の生態系に深刻なダメージを与える可能性が高い。濁った水でサンゴが死ぬ、大量採取で海底の地形が変わる――。そうした警鐘は、地元住民や環境保護団体からも繰り返しあげられてきた。

また、予算の膨張も無視できない。もともとは数千億円規模とされていた工費は、地盤の想定外の弱さが判明したことで2019年に約9300億円に拡大。その後も追加コストの可能性が高く、最終的にはさらに膨らむ懸念がある。実際、基地計画関係者の中には「2兆円以上」の試算になる可能性を指摘する声もある。

こうした工事は、国が公共事業としてゼネコンに多額の契約を与える仕組みのもと進められてきた。結果として、沖縄の海と生態系、そして税金までもが“基地建設の犠牲”になっている。

住民の反発、県民感情──「なぜ辺野古なのか」


「なぜ辺野古でなければならないのか」――。そう憤る声は沖縄の地元で根強い。ある地元ガイドは、「唯一の解決策」と政府が言い張るが、その根拠は示されていないと厳しく批判する。

実際、新基地建設に強く反対する市民たちは、サンドコンパクション船や護岸工事を目撃するたびに海上で抗議活動を行っている。抗議船やカヌーで海に出て、海の異変を訴える。ある抗議者は「海の中で大きな異変が起きています」と語った。

基地負担を抱える沖縄では、かつて住宅地のど真ん中にあった 普天間基地 の返還が「唯一の目的」とされてきたが、移設先として選ばれた辺野古では、代替施設すら完成のめどが立たない状況が続く。

沖縄の自然、文化、生態系、そして住民の生活――。それらを犠牲にして強行される基地建設は、到底正当化できるものではない。

見通しなき工事とこれからの問い


今回の地盤改良と埋め立て工事は、当初想定された2020年代半ばの完成から大きく遅れている。専門家や地元住民が指摘するように、軟弱地盤の深さ、サンゴ礁・海砂の採取、環境破壊、予算超過――。不確定要素があまりにも大きい。

にもかかわらず、国は工事を止めようとはしない。説明責任や代替案の提示も見られず、ただ「工事を進めること」が優先されているようだ。

沖縄の海を守ることは、日本の自然と未来を守ることでもある。もしこのまま工事が続けば、かつて多様な生物が暮らした「美ら海」は取り返しのつかない傷を負うかもしれない。国や防衛局は、ただの“工事”として片付けるのではなく、この海と住民、自然の声に真摯に耳を傾けるべきである。

この投稿は玉城デニーの公約「辺野古新基地建設の断念」に関連する活動情報です。この公約は8点の得点で、公約偏差値35.5達成率は0%と評価されています。

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2025-12-01 09:51:02(S.ジジェク)

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