2025-10-18 コメント投稿する ▼
沖縄で自衛隊差別を許さない県民集会、仲村覚氏が被害者ナラティブと差別の構造を指摘
仲村覚理事長は沖縄で長年にわたり教育やメディアを通じて浸透してきた誤った歴史認識が自衛隊差別の背景にあると指摘し、差別の是正と県民の意識改革を訴えました。 自衛隊と家族の尊厳を守る沖縄県民の会の砂川竜一代表は「自衛隊に対する差別的排除に対する抗議声明」を発表し、「同じ沖縄に生きる仲間として、互いの尊厳を尊重し、不当な差別に共に反対の声をあげていただきたい」と語気を強めました。
「沖縄被害者ナラティブ」が自衛隊差別を生んだ
2025年9月に開催された第70回沖縄全島エイサーまつりで、陸上自衛隊第15旅団のエイサー隊が初参加しました。まつり初日の12日夕暮れ、30人以上の自衛隊員が整然と列を成し出演団体のトップバッターとして演舞を始めると、会場は一気に沸き立ち、「迫力がすごい」「かっこいい」との声が飛び交い、観客らもリズムに合わせて手を叩きました。
しかし事前に、一部市民団体が自衛隊の出演取りやめを要求していました。仲村覚理事長は報告会で、自衛隊差別の背景には「沖縄は本土から虐げられてきた被害者である」という物語が巧妙に刷り込まれてきたと指摘しました。教育やメディアを通じて長期的に浸透したこの認識が、「自衛隊は支配の象徴」という誤った構図を作り出していると述べました。
自衛隊の全島エイサー参加については「自衛隊の演舞は文化活動であり、政治的行為ではない。むしろ批判する側の政治家の発言こそ、政治活動そのものだ」と述べ、論理の矛盾を指摘しました。
「自衛隊を差別するのはおかしい」
「エイサーは誰が踊ってもいいはずだ」
「平和を守っているのは自衛隊じゃないか」
「政治を文化に持ち込むな」
「県民感情って誰の感情なの」
県議会に差別禁止条文追加を陳情
同フォーラムは県議会宛に「沖縄県差別のない社会づくり条例」に自衛隊員等への職業差別を禁止する条文を追加するよう求める陳情書を提出しました。小渡良太郎県議が受け取りました。
沖縄県議会は2025年10月8日の9月定例会最終本会議で、野党の自民・無所属と中立の公明2会派が提出した「自衛隊及び隊員とその家族に対する差別的な風潮を改め、県民に理解と協力を求める決議」案を賛成25、反対19、退席2の賛成多数で可決しました。
小渡氏は県議会9月定例会で決議を主導した経緯に触れ、「自衛隊批判が日増しに強まる中、地域に貢献する彼らの活動を政治的に排除するのは誤り。自衛隊の防災活動や医療搬送など、地域に尽くす姿をもっと正しく評価すべきだ」と訴えました。
沖縄県自衛隊家族会の上田和守副会長は「なぜ自衛官だけが差別的扱いを受けるのか。一番平和を願っているのは現職の自衛官だ。戦争にならないために任務に当たっている」と訴えました。同会の古門茂夫会長もメッセージを寄せました。
自衛官の思いと使命を理解する機会が必要
那覇市議の上原結奈氏は「自衛隊の活動を正しく知ることが地域の安心と信頼を築く一歩になる。教育や地域行事を通して、自衛官の思いや使命を理解する機会が必要」と呼びかけました。牛尾弘行氏(高市早苗後援会)もあいさつしました。
自衛隊と家族の尊厳を守る沖縄県民の会の砂川竜一代表は「自衛隊に対する差別的排除に対する抗議声明」を発表し、「同じ沖縄に生きる仲間として、互いの尊厳を尊重し、不当な差別に共に反対の声をあげていただきたい」と語気を強めました。
文化活動から自衛隊を排除することは、自衛隊と地元住民との間に亀裂を生じさせ、自衛隊員やその家族に対する差別につながるだけでなく、地域の安全保障そのものにも影を落としかねません。
スパイ防止法の早期制定が必要
仲村氏は「自衛隊差別の放置は、国家の安全を内部から崩壊させる危険を孕む」と警鐘を鳴らしました。沖縄における自衛隊差別の背景には、中国による情報工作の影響も指摘されています。
このような状況を改善するためには、スパイ防止法の早期制定が不可欠です。外国勢力による情報工作や世論操作を防ぎ、国家の安全保障を確保するための法整備が急務です。自衛隊員とその家族の尊厳を守り、国民の安全を守るためにも、法整備の議論を加速させるべきです。
沖縄県民の間でも、自衛隊の活動を正しく理解し、不当な差別に反対する声が高まっています。文化活動や地域行事を通じて、自衛官の思いや使命を知る機会を増やし、相互理解を深めることが重要です。