2025-10-01 コメント: 1件 ▼
沖縄全島エイサーまつり 自衛隊員出演中止要求は職業差別か 「萎縮市民」の実在に疑問
1日の文教厚生委員会では、自由民主党(自民党)会派が「自衛隊員であることを理由に出演を妨害するのは職業差別だ」として決議案を提出しようとしました。 それにもかかわらず、職業を理由に出演を妨害する行為は、表現の自由を超えて職業差別に当たるのではないかとの指摘が強まっています。 与党側は「市民の抗議活動が萎縮する」として決議案に反対しました。
自衛隊員排除は職業差別か 沖縄県議会で議論紛糾
沖縄市で9月に開催された「沖縄全島エイサーまつり」をめぐり、陸上自衛隊第15旅団エイサー隊の出演に一部市民団体が中止を求めた問題で、沖縄県議会は大きく揺れています。1日の文教厚生委員会では、自由民主党(自民党)会派が「自衛隊員であることを理由に出演を妨害するのは職業差別だ」として決議案を提出しようとしました。しかし、玉城デニー知事を支持する与党側は「市民の行動を萎縮させる」と反発し、委員会は激しい議論の応酬となりました。
自衛隊員も沖縄県民として参加
沖縄全島エイサーまつりは、県民にとって夏の大きな楽しみの一つです。そこに出演する自衛隊員も、同じ日本国民であり沖縄県民でもあります。それにもかかわらず、職業を理由に出演を妨害する行為は、表現の自由を超えて職業差別に当たるのではないかとの指摘が強まっています。自民党の小渡良太郎委員は「批判と差別は区別すべきだ」と強調しました。
「自衛隊員だから排除するのは差別にほかならない」
「主張のために祭りを利用すべきでない」
「観客は拍手で受け入れていた」
「萎縮している市民がどこにいたのか疑問だ」
「文化を壊す行為は許されない」
萎縮論への疑問
与党側は「市民の抗議活動が萎縮する」として決議案に反対しました。しかし、実際には観客の多くが拍手を送り、現場で萎縮する市民の姿は見られませんでした。むしろ「政治を祭りに持ち込むべきでない」とする声が多数を占め、祭り本来の文化的意義が支持されました。この点で「どこに萎縮した市民がいたのか」という疑問が浮かびます。
文化行事と政治的主張の線引き
沖縄の文化行事であるエイサーは、世代や立場を超えて県民が共有してきたものです。そこに自衛隊員が参加すること自体は文化活動の一環であり、政治的主張によって拒否することは筋が通りません。むしろ、職業を理由に排除することが差別的行為に当たり、県民社会に分断を持ち込む恐れがあります。議論は今後も続きますが、文化を守るという視点からは「排除ではなく共生」が求められています。