2025-09-27 コメント: 1件 ▼
那覇空港で違法レンタカー受け渡し常態化 沖縄は観光政策を一時停止すべき
沖縄県は観光需要が急増する中で「オーバーツーリズム」の問題が顕在化しています。 レンタカー業界が協会非加盟業者を多数抱え、ルールを無視した営業を続けていることも問題を深刻化させています。
那覇空港で横行する違法レンタカー受け渡し
那覇空港には1階に「レンタカー送迎バス乗り場」が整備されています。しかし実際には、利用が禁止されている3階出発ロビー前でレンタカーの直接受け渡しが行われています。本来3階は短時間の乗降や荷物の積み下ろしのためのスペースであり、長時間駐車は想定されていません。にもかかわらず業者が不法に客との受け渡しに使うため、利用したい旅行者や県民が車を寄せられず、交通渋滞の原因にもなっています。空港利用者の利便性だけでなく、県民の生活に深刻な支障を与えているのが現状です。
オーバーツーリズムと観光公害の影響
沖縄県は観光需要が急増する中で「オーバーツーリズム」の問題が顕在化しています。特にレンタカー利用の集中は幹線道路での慢性的渋滞を招き、物流や通勤・通学など県民生活に直接的な悪影響を及ぼしています。移動時間が大幅に増えることによる経済損失も指摘され、観光の恩恵が地域住民に還元されるどころか生活の質を下げる「観光公害」と化しているのです。
レンタカー業界が協会非加盟業者を多数抱え、ルールを無視した営業を続けていることも問題を深刻化させています。台数や事業者数で見ても非加盟業者が圧倒的多数を占め、県や空港のルールを遵守しない形で事実上野放し状態が続いています。
県議会への批判と行政の怠慢
こうした違法受け渡しや渋滞の問題は数年前から指摘されていました。しかし県議会や県当局は十分な対策を打ち出せず、監視や罰則も強化されないままです。県文化観光スポーツ部の諸見里真部長は「(許可基準の)厳格化は難しい。国と対応策を考えていく」と答弁しましたが、この姿勢は「問題先送り」と受け止められています。
観光客に依存した経済を優先するあまり、県民生活を犠牲にする政策判断は批判を免れません。オーバーツーリズムが顕在化している中で「国と相談」という悠長な対応は不適切であり、責任を地方自治体として放棄しているに等しいとの声も上がっています。
観光政策の一時停止という選択肢
レンタカー問題は観光の利便性と県民生活の安全・快適性が直接衝突する事例です。空港での違法営業を放置すれば、観光公害による県民生活への負担はさらに拡大し、観光そのものの持続性をも損ないます。今必要なのは観光客誘致を優先する施策ではなく、厳格なルール設定と徹底した取り締まりです。
「那覇空港で受け渡し禁止なのに堂々とやっている」
「3階がレンタカーだらけで荷物の積み下ろしができない」
「観光より県民生活を優先すべき」
「渋滞の原因を放置している県議会は怠慢だ」
「国に丸投げせず県が規制を強めるべきだ」
それができないのであれば、沖縄県は観光政策を一旦立ち止まり、県民の生活を最優先とする再設計を行うべきです。観光が地域に根付くためには「観光公害を抑える」という前提条件が欠かせず、県議会と行政がその責任を果たせるかどうかが問われています。