伊東市長選に9人目出馬表明、漫画家・鈴木奈々子氏がメガソーラー完全停止公約

伊東市長選に9人目の出馬表明、漫画家・鈴木奈々子氏がメガソーラー完全停止公約

静岡県伊東市の田久保真紀前市長の失職に伴う市長選挙（12月7日告示、14日投開票）で、埼玉県戸田市在住の漫画家・鈴木奈々子氏（52）が11月28日に出馬を表明しました。同市長選への立候補表明は9人目となり、過去最多の混戦模様となっています。横浜市出身の鈴木氏は政治団体「日本大和党」の公認を受け、政治は初挑戦です。

学歴詐称問題で失職した田久保前市長

田久保真紀前市長は大学を除籍されていたにもかかわらず、市の広報誌などに「東洋大学法学部卒業」と記載していた学歴詐称問題で、市議会から2度の不信任決議を受け2025年10月31日に失職しました。田久保氏は1度目の不信任決議後に議会を解散しましたが、再選された議会で再び不信任が可決され、地方自治法の規定により職を失いました。

田久保氏は2025年5月の市長選で現職の小野達也氏を破り初当選していました。しかし就任からわずか5か月で失職する異例の事態となり、市政は大きく混乱しています。田久保氏は失職の原因となった学歴詐称について公職選挙法違反や地方自治法違反の疑いで刑事告発されており、現在も捜査が続いているとみられます。

鈴木氏がメガソーラー完全停止を最優先に

鈴木奈々子氏は記者会見で「メガソーラーの建設計画は完全に停止し、図書館は今あるものを改修する」と述べ、メガソーラー計画の完全廃止を最優先施策に掲げました。伊豆高原では韓国資本の「ハンファエナジージャパン」が主導する約43万平方メートルの大規模太陽光発電所建設計画が進行中で、地域住民の強い反対が続いています。

また鈴木氏は「外国人への生活保護の撤廃、観光に力を入れて、若い人が働ける街にする」と主張しました。図書館問題については、田久保前市長が反対していた総額42億円の新図書館建設計画を見直し、既存施設の修繕による長寿命化を図る方針を示しています。

「また出馬する人が増えて、本当に混戦ですね。誰が当選するか全く予想がつきません」
「メガソーラー反対は住民の願いですが、外からの候補者で大丈夫なのか心配です」
「漫画家さんの想像力に期待したいけど、市政運営の経験がないのが不安要素ですね」
「9人も立候補するなんて、伊東市政がどれだけ混乱してるかよく分かります」
「観光に力を入れるって言うのは良いですが、具体策が知りたいところです」

史上最多の混戦模様、注目される争点

今回の伊東市長選には、これまでに元市長の小野達也氏（62）、スポーツトレーナーの石島明美氏、元市議の杉本憲也氏、薬局チェーン顧問の黒坪則之氏、NPO法人代表の岩渕完二氏（73）らが出馬を表明しています。さらに失職した田久保真紀前市長（55）も11月19日に出馬を正式表明しており、異例の"出直し選挙"となっています。

政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首も一時出馬意向を示していましたが、11月9日に名誉毀損容疑で兵庫県警に逮捕されており、立候補は不透明な状況です。

主な争点として、メガソーラー建設計画の是非、総額42億円の新図書館建設計画の見直し、市政の信頼回復などが挙げられます。前回選挙では図書館建設に反対した田久保氏が小野氏を破っており、今回も大型公共事業への態度が重要な判断材料となりそうです。市民は学歴詐称問題による混乱を経て、市政の正常化と信頼回復を強く求めており、候補者には具体的な政策提示と誠実な姿勢が問われています。