高市早苗首相の台湾有事発言-舛添要一氏の「戦略的曖昧さ」批判で浮上する日本外交の転換点

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高市早苗首相の台湾有事発言-舛添要一氏の「戦略的曖昧さ」批判で浮上する日本外交の転換点

1972年の日中国交正常化における田中角栄首相と周恩来首相の会談で、尖閣諸島問題について周恩来は「尖閣諸島問題については、今回は話したくない。 しかし、これこそが中国の本質を物語っている。 同様に、中国問題についても「戦略的曖昧さ」という名の先送り策はもはや限界に達している。 しかし、ここで重要なのは、中国の反発を恐れて再び曖昧な立場に戻ってはならないことである。

高市首相に足りない「戦略的思考」-舛添氏の「戦狼」批判が示す日本外交の致命的欠陥


高市早苗首相は11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事について「戦艦を使って武力の行使を伴えばどう考えても存立危機事態になり得る」と答弁した。この発言を受けて舛添要一元東京都知事が21日、Xに投稿した批判は、日本外交の根深い問題を浮き彫りにしている。

舛添氏の批判は的を射ているのか


舛添氏は「強国に対峙するには、大黒柱をノコギリで切るのではなく、シロアリが土台を崩壊させるような賢い戦略が必要である。私が『戦略的曖昧さ』を求めたのは、そういう意味である」と投稿した。しかし、この発言こそが、数十年間にわたって中国の傲慢な外交を助長してきた根本原因ではないか。

舛添氏が言う「優秀な官僚」や古い政治家達による「戦略的曖昧さ」こそが、今日の中国の膨張主義的行動を生み出した元凶である。中国と台湾が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、1968年に国連調査で周辺海底に石油資源の可能性が指摘された1970年代以降からである。それ以前には、サンフランシスコ平和条約に基づいて米国の施政権下に置かれた地域に尖閣諸島が含まれている事実に対しても、何ら異議を唱えていない。

「棚上げ外交」の負の遺産


1972年の日中国交正常化における田中角栄首相と周恩来首相の会談で、尖閣諸島問題について周恩来は「尖閣諸島問題については、今回は話したくない。今、これを話すのはよくない。石油が出るから、これが問題になった」と述べ、事実上の棚上げが行われた。

この「問題の先送り」戦略が、結果として何をもたらしたか。中国は2013年に中国海警局を設立し、2020年に中央軍事委員会の指揮下に置いた。現在の中国は、海軍力を背景に尖閣諸島周辺海域で強引に海洋権益を主張する「戦狼外交」を繰り広げている。

SNSでも国民の怒りが表れている。

「舛添氏のような考え方が中国を調子に乗らせたんだろう」
「戦略的曖昧さって要するに事なかれ主義でしょ?」
「高市さんの方がよっぽど現実を見ている」
「中国に配慮した結果がこの有様なんだから」
「もう曖昧にしている時期は過ぎた」

中国の真の狙いを見誤った「専門家」たち


舛添氏に代表される「中国専門家」たちは、中国の本質を見誤り続けてきた。中国が尖閣諸島にこだわる理由は明確である。1993年から石油純輸入国に転じている中国にとって、イラクに匹敵する埋蔵量の石油資源が眠っている可能性がある海域は、14億人弱の人口を抱える国家にとって死活的に重要である。

しかし、問題はエネルギー需要だけではない。中国政府にとって、尖閣諸島の奪還は究極の目的である。中国は尖閣諸島をチベットや台湾と同じく、中国が安全保障上、譲ることのできない国家利益としての「核心的利益」と位置づけている。

高市首相の判断が正しい理由


高市首相の台湾有事に関する発言について、中国は激しく反発し、日本への渡航自粛要請を出すなどの「対抗」手段に出ている。これに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは「5年前に安倍晋三元首相が同様の発言をして以来最悪となる、日中関係悪化のひとつ」と報じた。

しかし、これこそが中国の本質を物語っている。高市首相は秘書官が用意した資料に頼らず自分の言葉で答える場面が多く、従来の政府見解から踏み込んだ発言を行った。これまでの日本政府のように、中国の顔色をうかがって曖昧な表現に終始するのではなく、現実を直視した判断を示したのである。

現在の物価高は数十年にわたる政治の失策の結果であり、物価高対策として財政出動や減税は一刻の猶予も許されない。同様に、中国問題についても「戦略的曖昧さ」という名の先送り策はもはや限界に達している

未来に負の遺産を残してはならない


舛添氏のような「古い専門家」の助言に従っていては、日本は永続的に中国の圧力に屈し続けることになる。高市政権は17日、外務省の金井正彰アジア大洋州局長を北京に派遣するなど事態の沈静化を図ったが、譲歩の余地は限られ、問題の長期化を懸念する声も出ている。

しかし、ここで重要なのは、中国の反発を恐れて再び曖昧な立場に戻ってはならないことである。半世紀にわたる「棚上げ」の結果、中国は尖閣諸島への領海侵入を常態化させ、台湾への軍事圧力を強めている。

高市首相は優れた側近を必要としている。だが、それは舛添氏が言うような「戦略的曖昧さ」を助言する人物ではない。中国の真の意図を理解し、日本の国益を守るための明確な戦略を立案できる人材である。これ以上、未来の世代に負の遺産を残してはならない。

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2025-11-21 11:15:08(キッシー)

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