2025-10-06 コメント投稿する ▼
前橋市長・小川晶氏「しっかり仕事した面もある」発言に批判
記者から「ラブホテルで10回以上も会ったという事実は市長として資質を問われる」との質問が出ると、小川氏は次のように答えました。 部下との不適切な関係が疑われる状況で「仕事をしていたから問題ではない」と主張するのは、職責の重さを軽視しているように見えます。
「しっかり仕事した面もある」発言に冷ややかな声 前橋市・小川市長、進退判断を市民に委ねる構え
前橋市の小川晶市長は10月6日の定例記者会見で、部下の既婚男性職員とホテルで複数回面会していた問題について釈明しました。進退については「市民の負託に応えたい思いがある一方で、市政に混乱を呼んだ責任も感じている」と述べ、市民から意見を聞いたうえで判断する考えを示しました。
「市民に直接説明を」も、あいまいな姿勢
小川氏は、市民の意見を聞く場を「各地で開催できれば」と述べつつも、具体的な時期や形式については「時間的に厳しいかもしれない」と言葉を濁しました。支援者からは「厳しい声も、応援する声もあった」と語り、進退について「辞任」「続投」両方の可能性を残しています。続投する場合の処分内容を問われても、「現状では特にない。よく考えたい」との回答にとどまりました。
報道過熱に反論、誤報も指摘
小川氏が報道陣の質問に応じたのは、問題発覚直後の9月24日以来。今回は約2週間ぶりの対応でした。これまで沈黙していた理由を問われると、
「報道が過熱して、多数のメディアが詰めかける中で冷静な質疑は難しいと判断した」
と説明しました。
さらに、誤報があったと主張し、面会相手の人事異動を「降格処分」と報じた点を例に挙げ、「本人の申し出による異動だった」と訂正しました。
「ラブホテルで10回以上」への釈明
記者から「ラブホテルで10回以上も会ったという事実は市長として資質を問われる」との質問が出ると、小川氏は次のように答えました。
「私自身の判断を含めて反省しているし、改めていきたい」
「そのほかでは、しっかり仕事をしてきた面もあり、それらを含め市民に説明したい」
この「しっかり仕事をしてきた」という発言が、ネット上で強い反発を招きました。
“仕事をしていた”は免罪符ではない
SNSなどでは「しっかり仕事するのは市長に限らず社会人なら当然」「それを“弁明”に使うのは筋違い」といった声が相次いでいます。
確かに、行政トップに求められるのは成果だけではなく、公私の区別と信頼性です。部下との不適切な関係が疑われる状況で「仕事をしていたから問題ではない」と主張するのは、職責の重さを軽視しているように見えます。
“成果で不祥事を相殺できる”という発想は、政治倫理の根幹を揺るがしかねません。どれほど業務をこなしていたとしても、職務上の信頼を失えば市政の舵取りは難しくなります。
説明責任の重みと、市民の目
小川氏は「市民に説明してから判断する」と繰り返しましたが、説明責任とは単に釈明の場を設けることではなく、疑念を持つ市民の信頼を回復する行為そのものです。
進退を決めかねる姿勢や、「仕事していた」発言に対する世論の厳しさを踏まえれば、今後の判断は一層注視されるでしょう。
結局のところ、市民が求めているのは弁明ではなく、誠実な説明と行動です。