2025-09-12 コメント投稿する ▼
自民党埼玉県連・小谷野五雄県議が党費流用疑惑を否定
小谷野五雄氏は会見冒頭で「県民の皆さまにご心配をおかけした」と謝罪する一方で、領収書のチェックが事務局に委ねられていたと説明。 女性用バッグやキャットフードなどの私用品が経費精算されたことは「事務局が仕分けを行わなかったため」とし、「意識的な流用ではない」と強調した。 ただし、小谷野氏は「幹事長職の一時停止措置は受け入れられない」と反発しつつ、「中立的な第三者委員会なら協力する」と述べ、調査への姿勢を見せた。
自民党埼玉県連で浮上した党費流用疑惑
自民党(自由民主党)埼玉県連の幹事長を務める小谷野五雄県議(69)が、党費の私的流用疑惑で役職停止の処分を受けた問題をめぐり、12日に会見を開いた。小谷野氏は「私的に使うなど一切ない」と断言し、疑惑を全面的に否定した。
会見冒頭では「県民の皆さまにご心配をおかけした」と謝罪する一方で、領収書のチェックが事務局に委ねられていたと説明。女性用バッグやキャットフードなどの私用品が経費精算されたことは「事務局が仕分けを行わなかったため」とし、「意識的な流用ではない」と強調した。
「党費を私的に流用した事実は一切ない」
「チェック体制の不備が疑惑を招いただけ」
「責任は事務局の精査不足にあるのではないか」
「説明不足は否めないが、意図的なものではない」
「第三者委員会が公平に調査するなら全面的に協力する」
SNSでは「説明が責任転嫁に見える」「県民への信頼を損なった」といった厳しい声も多く、疑惑解明の遅れが不信感を広げている。
疑惑の経緯と返済
小谷野氏は2019年の幹事長就任後、それまで渡し切りだった経費を領収書精算方式に変更。自身は確認せず領収書を事務局に提出していたという。疑惑は今年7月末、衆院議員で県連会長の柴山昌彦氏から指摘された。対象は約100万円弱とされ、8月末には返済を申し出たが県連は受け取りを拒否。後日、供託という形を取った。
ただし、小谷野氏は「幹事長職の一時停止措置は受け入れられない」と反発しつつ、「中立的な第三者委員会なら協力する」と述べ、調査への姿勢を見せた。
県連の調査と透明性の課題
埼玉県連は調査委員会を設置し、2019年から2024年までに提出された約2,900万円分の領収書を精査している。今回浮上したのは女性用バッグやキャットフードの購入費などであり、「党費が私的な消費に使われたのではないか」との疑念を生んだ。
県連関係者は「不適切な支出が組織の信頼を大きく損ねかねない」と懸念を示す。政党の資金運用において透明性と説明責任が求められる中、チェック体制の甘さが組織全体への不信を招いた格好だ。
説明責任と政党の信頼回復
今回の問題は、単なる個人の疑惑にとどまらず、自民党県連全体のガバナンスと透明性の課題を浮き彫りにした。小谷野氏が「一切ない」と否定する一方で、県民の目線からは「疑惑が生じるような経理体制そのもの」が問題視されている。
政治資金の透明性を欠く行為は、企業・団体献金を含めた不信感と相まって国民の政治不信を加速させる。党費は公的な性格を持ち、私的流用の疑いが生じた時点で厳格な説明責任が求められる。
信頼回復のためには、第三者委員会による徹底調査と、再発防止策の具体化が不可欠だ。党内の自己防衛に終始するのではなく、有権者への説明責任を尽くす姿勢が問われている。
自民党埼玉県連党費疑惑と透明性の行方
小谷野県議の否定発言は事態収拾には至らず、疑惑解明は今後の第三者委員会に委ねられることとなる。説明責任の在り方は、自民党全体の信頼に直結する。党費運用の不透明さを放置すれば、県民からの支持はさらに失われかねない。