2026-02-05 コメント投稿する ▼
新宿区長が赤旗勧誘問題で会見、職員50人以上が購読解約
東京都新宿区の吉住健一区長が2026年2月5日の記者会見で、共産党区議による「しんぶん赤旗」購読勧誘問題について詳細を明らかにしました。職員の半数が「やむを得ず購読した」と回答し、「断ったら恨みを買うんじゃないか」との声が複数あったことが判明しました。
管理職50人以上が解約
吉住区長は会見で「多くの管理職がやむを得ず購読している実態があった」と述べました。赤旗を購読していた管理職50人以上が2025年末、区のサポートを受ける形で契約を解除したことも明らかにしました。
この背景について、区長は2025年10月に共産党区議による職員への赤旗購読勧誘問題が報じられた後、区議側が赤旗の購読継続の意思を職員にアンケート形式で質問したことを説明しました。
吉住区長はこうした行為について「職員にとってさらなるプレッシャーだろうと認識した」と指摘し、「複数の職員から『こういう状況になって、もし断ったら恨みを買うんじゃないか』という話があった」と明かしました。
アンケートで深刻な実態が判明
新宿区が2025年8月に管理職を対象に行ったハラスメントに関するアンケートでは、衝撃的な実態が明らかになりました。回答した115人のうち85.2パーセントが区議から政党機関紙の購読勧誘を受けた経験があり、そのうち64.3パーセントが「心理的な圧力を感じた」と回答しました。
さらに、50パーセントが「やむを得ず購読した」と答えました。区はこの政党機関紙が赤旗であることを区議会で明らかにしています。
「議員から勧誘されて断るなんてできない。他の管理職もみんな購読してるし」
「共産党は議会での追及が厳しいから、断ったら何を言われるか分からない」
「読んでもいないのに毎月3000円以上払い続けている。年間で5万円近くになる」
「赤旗は来ても読まずにランチョンマットの代わりに使って捨てている」
「区議が職員を訪問し、庁舎内で勤務時間中に集金が行われていた」
区長が一括解約を提案
吉住区長は当初「自浄作用が働くことを期待していた」というものの、区議側のアンケート内容から「そのような状況ではない」と判断しました。そこで「一括して契約解除を区から申し入れる」として、希望者に名乗り出るよう呼びかけたといいます。
その結果、50人以上の管理職が区のサポートを受けて赤旗の購読契約を解除しました。区長は「職員が安心して働ける環境をつくるため、区議会に職員に対する政党機関紙の購読の勧誘を行わないことを要請した」と語りました。
また、新宿区は2025年11月26日、区が区政参考用として購読していた「しんぶん赤旗」と「しんぶん赤旗日曜版」をそれぞれ3部ずつ、今後は購読を取りやめる方針を明らかにしています。
全国で問題化
赤旗購読勧誘問題は新宿区だけの問題ではありません。全国の自治体で同様の実態が明らかになっています。世界日報が2023年に実施した調査では、回答した167自治体のうち約64パーセントが「心理的圧力を感じながら購読することはパワハラだと思う」と回答し、「心理的圧力を感じながら購読した政党機関紙」の約92パーセントが赤旗でした。
千葉市や鎌倉市でも同様の問題が報じられており、複数の自治体が庁舎内での勧誘禁止措置を取っています。自由民主党は2014年に各都道府県連に「注意喚起と実態把握を求める通達」を出し、「議員の立場を利用して半ば強制的に地方公務員に購読させているなら看過できない事態だ」と指摘していました。
一方、共産党は2025年11月2日付の赤旗で「議員が職員を訪問し購読をお願いするのは、自治体行政が住民福祉の増進の立場で前進することを願ってのこと」と反論し、問題化の動きを「統一協会・国際勝共連合系の団体と人物が全国的に進めている」と批判しています。
公務員の政治的中立性
地方公務員は政治的中立性が求められています。特定政党の機関紙を購読させられることは、この原則を侵害する可能性があります。議員と職員は対等な関係であるべきですが、議会対応という継続的な関係性の中で、職員側が弱い立場に置かれている実態が浮き彫りになりました。
新宿区の吉住区長は「私は職員を守る立場」と強調し、職員が安心して働ける環境づくりに取り組む姿勢を示しました。この問題は今後、全国の自治体でどのような対応が取られるか注目されます。