2025-09-02 コメント投稿する ▼
セクハラ99件認定で辞職の前町長、岐南町議選に立候補 住民の不信と政治倫理が焦点
セクハラで辞職した前町長が町議選に立候補
岐阜県岐南町で2日に告示された町議選(定数10)において、昨年3月にセクハラ行為を理由に辞職した小島英雄前町長(75)が立候補を届け出た。小島氏は職員の尻を触るなど、99件に及ぶ行為が第三者委員会によって認定されている。任期満了に伴う町議選は10人以上の候補者が届け出ており、選挙戦に突入した。投開票は7日に行われる。
小島氏は記者団に「支持者からの要請を受け、町の発展のため、住民のために頑張る」と語ったが、具体的な質問には応じなかった。町政の混乱を引き起こした経緯が残る中での再出馬は、町民の間に波紋を広げている。
第三者委員会が認定した99件の行為
小島氏を巡っては、初当選直後の令和2年11月から数年間にわたり、女性職員の尻を触る、背後から抱きつくといった行為が繰り返されていたことが調査で明らかになった。岐南町が設置した第三者委員会は計99件をセクハラ行為として認定し、町政に大きな影を落とした。
当時、小島氏は「中立性に欠ける」と委員会の調査姿勢に不満を示したが、議会では不信任決議案が提出される見通しとなり、最終的に辞職を余儀なくされた。町民の信頼を大きく失ったままの辞職であり、今回の立候補は「有権者を軽視しているのではないか」との厳しい批判を呼んでいる。
町民の反応と広がる不信感
町民や有権者からは複雑な感情が噴出している。ある住民は「町の顔だった人があれだけの問題を起こしたのに、また議員として戻るのは納得できない」と語る。一方で「選挙は民主主義の根幹。立候補する自由はある」との冷静な見方もある。
ネット上では以下のような声が相次いでいる。
「セクハラ99件で辞めた人がまた出馬とか信じられない」
「有権者を試すつもりなのか」
「支持者の要請って誰のこと?」
「町の恥をまた繰り返すのか」
「こんな人を当選させたら町の信用は終わる」
今回の立候補は、政治倫理と住民の意思がどのように交わるかを試す選挙になると言える。
政治倫理が問われる岐南町議選
岐南町議選は本来、地域の未来を託す候補者を選ぶ場である。しかし、セクハラで辞職した前町長が再び名乗りを上げたことで、論点は「まちづくり」よりも「信頼の回復」「政治倫理」に焦点が当たっている。
小島氏の再挑戦は、町議会にとって試金石となる。選挙の結果次第では、町政の信用は回復への一歩を踏み出すか、それとも再び混乱に陥るのか。町民がどのような判断を下すのか注目が集まる。
岐南町議選と有権者の選択
セクハラ99件という前例のない事実を抱えた候補者が再び立候補することは、政治における倫理観を問う重大な局面となる。町の未来を決めるのは有権者の一票であり、今回の岐南町議選は全国的にも注目される選挙戦となりそうだ。