2026-04-07 コメント投稿する ▼
高市政権、122兆円超の巨額予算成立 補正見送りの背景と財政への影響
一般会計の歳出総額は過去最大の122兆3092億円に達し、高市早苗政権が推進する防衛力強化などの重要政策を実行するための基盤となります。 このため、4月1日からは、年度内に予算が成立しなかった場合に適用される暫定予算が施行されることになりました。 今回成立した当初予算は、122兆円を超える戦後最大の規模となりました。
令和8年度当初予算、122兆円超で成立
2026年4月7日、令和8年度(2026年度)当初予算が参議院本会議で可決され、成立しました。一般会計の歳出総額は過去最大の122兆3092億円に達し、高市早苗政権が推進する防衛力強化などの重要政策を実行するための基盤となります。しかし、予算成立が新年度の4月までずれ込むという異例の事態となりました。
衆院解散で審議遅延、年度またぎの異例事態
今回の予算成立が年度をまたいだのは、2015年以来11年ぶりとなります。その背景には、1月に衆議院が解散されたことによる国会審議の遅れがありました。当初予算案の審議が例年より約1カ月遅れたことで、高市政権は年度内成立の目標を断念せざるを得ませんでした。
このため、4月1日からは、年度内に予算が成立しなかった場合に適用される暫定予算が施行されることになりました。これもまた11年ぶりの出来事であり、政権運営の難しさを象徴する形となりました。少数与党である高市政権にとって、参議院での審議は常に慎重な対応が求められます。
歳出増大の構造:国債費・社会保障費・防衛費の増加と財政への影響
今回成立した当初予算は、122兆円を超える戦後最大の規模となりました。これは、国民生活や経済活動に不可欠な財源となりますが、その内訳を見ると、国の財政状況に対する根本的な課題が浮き彫りになります。
特に懸念されるのは、国債の利払いや元本の返済に充てられる国債費が31兆2758億円に達し、初めて30兆円の大台を超えたことです。これは、過去の借金が積み重なり、その返済負担が年々増加していることを示しており、財政を圧迫する大きな要因となっています。
また、急速に進む少子高齢化の影響で、医療や年金、介護などに使われる社会保障関係費も39兆559億円と、過去最高水準に膨らんでいます。社会保障制度の持続可能性を確保しつつ、国民生活を守るための財源確保は、依然として喫緊の課題です。
一方、高市政権が最重要政策の一つと位置づける防衛力強化に関連する経費は、過去最大の9兆353億円となりました。厳しさを増す安全保障環境に対応するための措置ですが、これだけの巨額な防衛費を安定的に賄っていくための財源確保の道筋が、今後ますます重要になってきます。
補正予算見送り、高市政権の財政運営と今後の課題
予算成立後の記者会見で、高市首相は、中東情勢の悪化などを受けて一部で指摘されていた補正予算案の編成について、「政府として、今すぐに補正予算案の編成が必要な状況とは考えていない」と述べ、当面は補正予算を編成しない方針を明らかにしました。
この判断には、財政規律を重んじる姿勢がうかがえます。既に前例のない規模の当初予算が成立している中で、さらなる歳出拡大につながる補正予算を安易に編成することは、財政赤字の拡大を招きかねません。また、景気の回復基調などを踏まえ、現時点での追加経済対策の緊急性は高くないと判断した可能性も考えられます。
しかし、補正予算を見送る判断は、今後の経済情勢や国内外の出来事によっては、政権の対応力が問われる場面も出てくるかもしれません。
国会審議の過程でも、参議院予算委員会では賛成と反対が同数となる異例の事態が発生しました。最終的に自民党の委員長裁決で可決されましたが、立憲民主党や公明党、国民民主党が提出した修正案はいずれも否決され、保守党が賛成に回ったことで、126対119という僅差で予算が成立しました。
今回成立した122兆円を超える巨額予算は、今後の日本経済の基盤を支えるものですが、その一方で、将来世代に重くのしかかる財政負担という構造的な課題を抱えています。高市政権は、防衛力強化という国家の根幹に関わる政策を推進すると同時に、財政健全化という難しい舵取りを迫られています。巨額予算をいかに効果的に執行し、国民生活の安定と日本の国力強化を図りながら、財政の持続可能性を確保していくのか。その手腕が厳しく問われることになります。