2026-03-30 コメント投稿する ▼
当初予算の年度内成立を断念 参院での難航、高市政権の政権運営に影
2026年度当初予算案の年度内成立が断念された。 年度をまたいで予算が執行される事態は、新年度からの政策実行に遅れを生じさせる可能性があり、政権運営に影響を与えることも予想される。 このため、野党側は十分な審議時間の確保を求め、当初予算案の成立を急ぐ与党に対し、一定の交渉力を発揮していた。
政権の「年度内成立」へのこだわり
高市早苗首相は、自身の政権運営を軌道に乗せるため、当初予算案を3月末までに成立させることに強い意欲を示してきた。新年度からの主要政策を速やかに実行に移すことで、政権の安定と国民からの支持固めを図る狙いがあったとみられる。しかし、その道筋は当初から険しかった。1月に衆議院が解散・総選挙に突入したことで、予算審議が約1カ月遅れるという異例の事態が発生したためだ。
参院での審議、野党の抵抗
衆議院での予算審議は、与党が委員長の職権を度々行使するなど、強行採決に近い形で進められた。しかし、参議院では与党が単独で過半数を確保できていない「ねじれ」状態となっている。このため、野党側は十分な審議時間の確保を求め、当初予算案の成立を急ぐ与党に対し、一定の交渉力を発揮していた。立憲民主党などは、審議時間の不足を理由に、暫定予算案の編成を政府に求めていた。
「つなぎ」の予算案で年度を越す
こうした状況を受け、政府は当初予算案の年度内成立を断念し、年度をまたいで予算を執行するための「つなぎ」となる暫定予算案の編成に事実上、舵を切った。暫定予算案は30日午前の衆議院予算委員会で審議入りし、同日中に参議院で成立する見通しだ。これにより、当面の国の財政運営は確保されるものの、本来であれば新年度から開始されるはずだった政策の実施が遅れる可能性は否定できない。
高市首相の判断と現実
自民党の参議院幹部は30日午前、立憲民主党の国会対策委員長と会談し、4月1、2両日の当初予算案の審議日程を提案した。これは、事実上、年度内成立を断念したことを意味する。野党側がこの提案を了承したことで、当初予算案の成立は4月以降となることが確定した。高市首相はこれまで年度内成立にこだわり、衆議院では審議時間の短縮を強行する場面も見られたが、参議院の現実を前に、最終的には判断を先送りせざるを得なかった。立憲民主党の玉木氏が「見通しが甘い」と指摘していた通り、政権の当初の目論見は大きく外れた形だ。
政権運営への影響
当初予算案の成立遅れは、政権の求心力低下につながる可能性もある。解散総選挙後の国会で、予算成立という最重要課題をスムーズに進められなかったことは、国民からの信頼にも影響しかねない。また、参議院での野党との駆け引きの難しさが改めて浮き彫りになった形であり、今後の国会運営においても、与野党間の対立が深まることが予想される。新年度からの政策実行に遅れが生じれば、国民生活や経済活動にも少なからず影響が出るだろう。高市政権は、今回の予算成立遅延という課題にどう向き合い、政権基盤を立て直していくのか、その手腕が問われることになる。