2026-03-24 コメント投稿する ▼
公約電気事業法改正案を閣議決定 メガソーラー第三者審査を新設・原発に公的融資も
全国でトラブルが相次ぐ大規模太陽光発電所(メガソーラー)の監視を強化するため、第三者機関が安全性を確認する仕組みを新設します。 今回の改正案で新設されるのは、設備容量が10キロワット以上のすべての発電所を対象に、工事前に第三者機関が安全性を審査する仕組みです。
電気事業法改正案を閣議決定 メガソーラー第三者審査を新設・原発へ公的融資も
政府は2026年3月24日の閣議で、電気事業法の改正案を閣議決定しました。全国でトラブルが相次ぐ大規模太陽光発電所(メガソーラー)の監視を強化するため、第三者機関が安全性を確認する仕組みを新設します。また、原子力発電所(原発)など脱炭素につながる発電所の建設促進に向け、公的機関が費用の一部を融資できるようにする規定も盛り込まれました。
今回の改正案で新設されるのは、設備容量が10キロワット以上のすべての発電所を対象に、工事前に第三者機関が安全性を審査する仕組みです。これまで10キロワット以上2000キロワット未満の発電所については事業者が自ら確認する「使用前自己確認制度」が義務化されていましたが、新制度ではより厳格な「工事前の第三者による適合性審査」に切り替わります。災害時に設備が崩れたり、太陽光パネルが飛び散ったりする事態を未然に防ぐことが主な狙いです。政府は2025年12月23日、関係閣僚会議でメガソーラーに関する対策パッケージをまとめており、今回の法改正はその具体化の一環です。
「近くのメガソーラーが台風のあとパネルがぐちゃぐちゃになっているのを見た。ちゃんと検査されていたのかと思うと怖い」
釧路湿原から全国へ 住民・自治体との衝突が法改正を後押し
今回の改正法案に至った背景には、全国で相次ぐメガソーラーの問題があります。中でも北海道・釧路湿原国立公園周辺での開発問題は社会的に大きな注目を集めました。2025年夏、釧路湿原国立公園に接する森林がメガソーラーの建設工事で大規模に削られた様子を捉えたドローン映像がSNSで拡散し、全国的な反対運動に発展しました。国指定天然記念物のオジロワシやタンチョウなど希少生物の生息地への影響が懸念され、反対署名は17万5000筆を超え、2025年6月には釧路市が「ノーモア メガソーラー宣言」を行うほどの事態になりました。
メガソーラーをめぐるトラブルは釧路だけではありません。総務省が2022年度に調査した861市町村のうち16.6パーセントが未解決のトラブルを抱えていました。景観の悪化、自然環境の破壊、土砂災害リスクの増大、パネルの廃棄問題などが全国各地で問題視されています。改正案が成立すれば、独立した第三者機関が設計の段階から安全性や法令適合性を審査することになり、事業者が自ら「問題なし」と判断する従来の仕組みから大きく転換します。
「地元の山が切り開かれてメガソーラーになった。業者は法令は守っていると言うが、住民への説明は全くなかった。こんな開発がまかり通っていたのが信じられない」
脱炭素発電所向けに公的融資も新設 原発建設を後押し
今回の改正案のもう一つの柱は、脱炭素に貢献する発電所の建設を後押しする公的融資制度の新設です。1基あたりの建設費が1兆円規模とされる原発や洋上風力発電所などを主な対象として、公的機関が建設費の一部を融資できるようにします。
民間金融機関だけでは資金調達が難しい超大型エネルギープロジェクトを国が後押しする形です。2027年度以降、事業用太陽光発電(地上設置)はFIT・FIP制度(固定価格買取・プレミアム上乗せ制度)の支援対象から外れることが決まっており、政府はエネルギー政策の重心を原発や洋上風力などの大型電源に移す方針を明確にしています。
「太陽光への補助金をなくして原発に公的融資するというのは、エネルギー政策の大転換だ。方向性の議論をもっとオープンにしてほしい」
再エネの「質」への転換 地域共生型の促進が急務
今回の電気事業法改正案は、無秩序なメガソーラー開発を抑制する一方で、地域と共存できる再生可能エネルギーの質を高めようとする方針の表れです。政府の対策パッケージでは、農業と発電を両立させる営農型太陽光発電や屋根置き型太陽光への支援重点化も打ち出しています。また、法令に違反する再エネ事業者からの電力を公共調達の入札で制限するなど、問題のある事業者を市場から排除する仕組みの整備も進んでいます。
再エネ推進と地域・自然環境の保護をどう両立させるかは、日本のエネルギー政策の核心的な課題です。かつてFIT制度の導入が大量のメガソーラー建設を促した反省を踏まえ、今後は「どこに何を作るか」の精度を高め、地域の合意を得られる形での再エネ普及が求められます。改正法案は今国会で審議され、成立すれば速やかに施行される見通しです。
「屋根に付けるソーラーパネルと、山を切り開くメガソーラーは別物だと思う。電気代を下げるためにも質の良い再エネを増やしてほしい」
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まとめ
- 政府は2026年3月24日、電気事業法改正案を閣議決定した
- 10キロワット以上の発電所を対象に、工事前の第三者機関による安全適合性審査を新設
- 従来の事業者自主確認から、独立した第三者審査へ切り替え(パネル飛散・設備崩壊の防止が目的)
- 原発や洋上風力など脱炭素発電所の建設費に対し、公的機関が一部融資できる制度も新設
- 釧路湿原周辺での無秩序開発問題(署名17万筆超・「ノーモア メガソーラー宣言」)が法改正を後押し
- 총務省2022年調査では未解決のトラブルを抱える市町村が16.6パーセントに上る
- 2027年度以降、事業用太陽光(地上設置)はFIT・FIP支援の対象外に。農地・屋根置き型への転換が進む
この投稿は高市早苗の公約「原子力・ペロブスカイト太陽電池を活用」に関連する活動情報です。この公約は57点の得点で、公約偏差値58.5、達成率は0%と評価されています。