2026-01-20 コメント投稿する ▼
高市早苗政権、モンゴル電力系統信頼度向上へ無償再エネ支援5億円
政府説明では、モンゴルは国内消費電力量の約2割を隣国からの輸入に依存し、残りも主に石炭火力に頼っているため、エネルギー転換が急務だとしています。 再生可能エネルギーは天候で発電量が変わりやすく、増やすほど電力系統にかかる負荷が読みにくくなります。 政府は、影響を検査・評価する機材や、影響を制御するための機材が不足していることが、持続的な運用の妨げになっていると説明しています。
高市政権、モンゴルの再エネ導入を無償5億円で支援
高市早苗内閣総理大臣の下、日本政府はモンゴルの再生可能エネルギー導入を後押しするため、無償資金協力5億円(約314万USD)を実施します。2026年1月14日、首都ウランバートルで、駐モンゴル日本国特命全権大使 井川原賢氏と、モンゴル国大蔵大臣 ボルド・ジャブフラン氏が、総額5億円を限度とする「経済社会開発計画(電力系統信頼度向上機材)」の交換公文に署名しました。
政府説明では、モンゴルは国内消費電力量の約2割を隣国からの輸入に依存し、残りも主に石炭火力に頼っているため、エネルギー転換が急務だとしています。輸入依存と石炭依存が重なると、価格や供給の変動に弱くなり、電力の安定確保が政策課題になります。
再生可能エネルギーは天候で発電量が変わりやすく、増やすほど電力系統にかかる負荷が読みにくくなります。政府は、影響を検査・評価する機材や、影響を制御するための機材が不足していることが、持続的な運用の妨げになっていると説明しています。
供与する機材と「系統の信頼度」を上げる狙い
今回の協力は、発電所そのものを建てる支援ではなく、電力系統インフラを安定して運用するための「測る」「試す」「再現する」機材を整える支援です。供与対象として、移動式変圧器試験車両や、電力系統リアルタイム・フルデジタル・シミュレータなどが示されています。
移動式変圧器試験車両は、変圧器の健全性を現場で点検しやすくし、故障の芽を早めに見つけるための機材です。設備の不具合は停電の原因になりやすく、点検の精度とスピードが上がるほど、安定供給の下支えになります。
フルデジタル・シミュレータは、再エネの出力変動や事故時の影響を仮想環境で再現し、どの対策が有効かを事前に検証するために使われます。難しい言葉に聞こえますが、要するに「本番の電力網で試せないことを、机上で安全にテストする装置」です。
こうした機材が整うと、再エネを増やす局面で起きやすい周波数の乱れや停電リスクに対し、運用側が根拠を持って対策を選びやすくなります。政府は、送電と給電を担う国営の事業体などの運用・維持管理能力を高め、再エネ導入のための基盤を構築すると説明しています。
支援の位置づけは「電力の土台づくり」、成果の見せ方が焦点
無償資金協力は返済不要で、現地の負担を抑えつつ必要機材を導入できる反面、成果が見えにくいと「出したまま」で終わりやすい弱点があります。特に電力系統の強化は専門性が高く、国民が納得するには、何がどれだけ改善したのかを数字で示す仕組みが欠かせません。
「支援するなら成果を見える形で出してほしい」
「海外へのお金はKPIと期限がないと不安になる」
「現地の運用が回らないなら機材だけ渡しても意味ない」
「石炭依存を減らすなら、停電対策もセットで頼む」
「政治のアピールより、結果の報告をちゃんとして」
例えば、系統事故の発生件数や復旧時間、再エネの受け入れ可能量、運用員の訓練回数と到達度、設備保守の計画達成率などは、成果指標として設定しやすい部類です。支援の意義を強めるには、KPIとKGI、期限、第三者評価、定期報告の枠組みを最初から設計し、国内向けにも透明に示す必要があります。
また、機材供与は維持管理や更新が前提で、現地側の人材育成と予算措置が欠けると効果が薄れます。日本側は「渡して終わり」ではなく、運用が定着するまでの技術支援や検証を組み合わせ、支援の費用対効果を国民に説明できる形にすることが求められます。
物価高の時代、海外支援は「数字の説明」が前提
国内では物価高が続き、家計の負担が重い中で、海外への資金協力は一層厳しい目で見られます。だからこそ、目標と期限と報告を最初に示し、国民の理解を得ることが、政策そのものの実行力になります。
今回の5億円は金額としては巨額ではありませんが、電力の基盤整備は波及が大きく、成果が出れば再エネ拡大の土台になります。高市政権が掲げる国際協力を「評価できる形」に整えるかどうかが、今後の論点になりそうです。