防衛装備品輸出「肯定的」68.3%、内閣府世論調査で中国警戒感も過去最高

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防衛装備品輸出「肯定的」68.3%、内閣府世論調査で中国警戒感も過去最高

内閣府は2026年1月9日、「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」の速報値を発表しました。防衛装備移転三原則などの一定のルールに基づいて防衛装備品を海外に輸出する施策の推進について、「どちらかといえば肯定的」「肯定的」と答えた人は計68.3パーセントに上りました。この結果を受け、小泉進次郎防衛相は同日、防衛装備移転三原則の運用指針見直しを早期に実現すべく関係省庁と検討を進めると表明しました。

国民の7割が防衛装備輸出を支持


調査は2025年11月6日から12月14日にかけて、18歳以上の日本国籍を持つ計3000人を対象に実施され、回収率は51.1パーセントでした。速報値は12月5日までの結果を集計したものです。

米国以外の国・地域との防衛協力などが日本の平和に役立つかをたずねた設問では、「どちらかといえば役立っている」「役立っている」と答えた人は計73.3パーセントで、2022年11月の前回調査から8.3ポイント上昇しました。同盟国や同志国との防衛協力の強化が、日本の安全保障にとって重要だという認識が国民の間で広がっています。

「中国の脅威を考えたら防衛装備の輸出は当然だろ。むしろ遅すぎる」
「同盟国を助けられないで何が日米同盟だよ。どんどん輸出すべき」
「国産の防衛産業を守るためにも輸出は必要。撤退企業が増えてるのは問題」
「台湾有事に備えて日本も防衛力を強化しないと。輸出で産業基盤を維持できる」
「7割が賛成なら政府は早く規制を緩和しろよ。スピード感が足りない」

中国への警戒感が過去最高に


防衛の関心事項では「中国の軍事力の近代化や日本の周辺地域などでの活動」をあげた人が首位の68.1パーセントで過去最高を記録しました。前回調査で最も多かった「北朝鮮による核兵器や弾道ミサイル開発などの活動」は65.3パーセントでした。

高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁をきっかけに、中国は日本への軍民両用品の輸出規制を強化しています。レアアースを含む幅広い品目が規制対象になる可能性があり、日本経済への打撃が懸念されています。こうした中国の強硬姿勢が、国民の警戒感を一層高めている要因となっています。

自衛隊への関心も高まる


自衛隊に「ある程度関心がある」「非常に関心がある」と答えた人は計82.6パーセントで、前回調査から4.4ポイント上昇しました。大規模災害などの対応を理由にあげた割合が最も大きく、能登半島地震をはじめとする自然災害での自衛隊の活躍が国民の関心を高めたと考えられます。

自衛隊の規模や能力に関しては「今の程度でよい」と答えた人が49.8パーセントだったのに対し、「増強した方がよい」と答えた人は45.2パーセントで過去最高となりました。中国の軍事的圧力の高まりや北朝鮮のミサイル開発を背景に、防衛力強化を求める声が強まっています。

防衛産業の危機と輸出解禁への期待


日本の防衛産業は深刻な危機に直面しています。納入先が自衛隊に限られるため、予算のしわ寄せを受けて契約が次年度はゼロになるケースも珍しくなく、安定受注が見込めないことを理由に撤退する企業が相次いでいます。防衛装備品の開発・生産には大きな初期投資と高度な技術を要しますが、量産数量に限りがあるため、持続可能な経営のためには海外輸出が不可欠です。

現在、日本政府は輸出できる防衛装備品の用途を救難、輸送、警戒、監視、掃海の5つに絞っており、殺傷性の高い攻撃用兵器は対象から外しています。しかし自民党と日本維新の会は2025年10月に結んだ連立合意で、この「5類型」を2026年通常国会中に撤廃すると明記しました。

高市政権は防衛装備品の輸出について殺傷能力のない5類型に限る条件を2026年前半に撤廃する方針です。同盟・同志国への装備の提供により安全保障の協力を強めるとともに、国内の防衛産業にとっては市場の拡大につながることが期待されています。

世界的な武器需要拡大と日本の遅れ


世界の武器輸出規模は増加傾向にあり、特に米国の武器輸出が大幅に拡大しています。2023年度の米国の対外有償援助は809億ドルと、前年度の519億ドルから55.9パーセント増加しました。ウクライナ戦争の長期化や台湾有事への懸念から、世界的に防衛装備品への需要が高まっています。

しかし日本は2014年に防衛装備移転三原則を策定して武器輸出を解禁したものの、10年以上が経過した現在でも新品の完成品の輸出実績はわずか1件に過ぎません。輸出を長く禁止してきた時代に根付いた特有の発想や商売手法が、世界基準とずれているためです。

小泉防衛相は「トップセールスする」と前のめりの姿勢を示していますが、実際に輸出を拡大できるかは不透明です。日本の防衛装備品は外国と比べて割高である一方、アフターサービスやメンテナンスがしっかりしている強みがあります。この強みを生かしながら、世界市場で競争力を持つ体制を整備することが急務です。

今回の世論調査結果は、国民の多くが防衛装備輸出の必要性を理解していることを示しています。高市政権は国民の支持を背景に、防衛産業の基盤強化と同盟国との協力強化を両立させる政策を推し進めることが求められています。

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2026-01-10 09:24:17(植村)

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