2025-11-17 コメント投稿する ▼
台湾政党が高市早苗首相に感謝状「存立危機事態発言で心強く奮い立った」
台湾の政党が日本の首相に対して公式に感謝状を送るのは極めて異例で、台湾独立派の日本への期待の大きさを示している。 これは中国の共産主義体制に対抗する民主主義陣営のリーダーとしての日本への期待を示している。
台湾の政党「台聯黨」(旧台湾団結連盟)は2025年11月18日、高市早苗首相に対し、台湾有事に関する国会答弁への感謝の書簡を日本台湾交流協会に提出したと発表した。高市首相が台湾有事について「存立危機事態になり得る」と答弁したことについて「多くの台湾人の悲願とも言うべきものであり、我々の心を強く奮い立たせるものでした」と評価している。
台聯黨は故李登輝元総統が2001年に自ら創設した政党で、台湾本土主義・中道右派の理念に基づき、台湾の国家正常化を推進してきた。同党は書簡で「日本が再び東亜の盟主として力強いリーダーシップを発揮し、自由で開かれたインド太平洋を牽引していく為の大きな一歩」として高市首相の発言を高く評価した。
この動きは、中国が高市発言に激しく反発し、日本渡航自粛を呼びかける中で、台湾側から日本への明確な支持メッセージが発せられた意味で注目される。台湾の政党が日本の首相に対して公式に感謝状を送るのは極めて異例で、台湾独立派の日本への期待の大きさを示している。
「台湾の政党が高市さんに感謝状送ったって、これは心強いね」
「中国は怒ってるけど台湾は感謝してるって、どっちが正しいか明白でしょ」
「李登輝さんが作った政党なら本物の親日派、日本も応えなきゃ」
「高市首相の発言が台湾の人たちをどれだけ勇気づけたかがよく分かる」
「東亜の盟主とまで言ってくれて、日本ももっとリーダーシップ発揮すべき」
李登輝氏の遺志を継ぐ台聯黨の理念と歴史
台聯黨は2001年7月、李登輝元総統が中国国民党を離党した後に創設した「台湾」と名前の付いた初の政党である。李登輝氏は台湾民主化の父として知られ、1988年から2000年まで総統を務める中で、台湾の民主化と本土化を推進した歴史的人物だ。
李登輝氏は総統退任後、台湾独立の立場を明確にし、「中華民国は国際社会で既に存在しておらず、台湾は速やかに正名を定めるべき」との台湾正名運動を展開した。台聯黨はその思想的基盤の上に立ち、台湾の国家としての正常化を目指している。
同党の理念は本土主義に基づいており、台湾人のアイデンティティを重視し、中国との統一ではなく台湾の主権確立を目指している。李登輝氏は生前、「22歳まで日本人だった」と語るなど日本への深い親近感を示しており、台聯黨もその精神を受け継いでいる。
書簡では「我々は李元総統の遺訓に従い、外交面で積極的に日本と友好関係を築くだけでなく、日本が台湾の歴史における文明・文化の導師であるとの認識を堅持しております」と述べ、日本を台湾の文明的指導者として位置づけている。
李登輝氏は1999年にドイツの放送局とのインタビューで台湾と中国の関係を「特殊な国と国の関係」と表現し、いわゆる「二国論」を展開した。これは中国の「一つの中国」政策に真正面から対抗する主張で、中国側の猛反発を招いたが、台湾独立派の理論的支柱となった。
高市発言への台湾各界の反応と分裂
高市首相の台湾有事発言に対する台湾内の反応は、政治的立場によって大きく分かれている。台聯黨のような台湾独立派は歓迎する一方、中国寄りの勢力は批判的な立場を取っている。
台聯黨は書簡で、中国の薛剣駐大阪総領事による「斬首」発言について「高市総理のメッセージが如何に、中国側による一方的な現状変更に対する大きな抑止力となっているかを伺わせるものです」と分析している。つまり、中国の激しい反発こそが高市発言の効果を証明するものだと解釈している。
一方で、中国国民党の馬英九元総統は「高市早苗氏が台湾海峡に介入する態度は、日本の右翼軍国主義復活を想起させざるを得ない」と批判している。また、同党の洪秀柱元主席も「露骨な歴史的傲慢と政治的干渉である」として高市発言を非難した。
この分裂は、台湾内の統一派と独立派の根深い対立を反映している。統一派は中国との平和的関係を重視し、日本の軍事的関与を警戒する立場を取る。一方、独立派は中国の軍事的脅威に対抗するため、日米との安全保障協力強化を支持している。
現在の蔡英文政権(民進党)は基本的に独立派の立場に立っているものの、現状維持政策を掲げ、急進的な独立路線は避けている。しかし、台聯黨のような急進独立派は、より明確な台湾の主権確立を求めており、今回の高市発言をその方向への追い風と捉えている。
日本への期待と「東亜の盟主」論
台聯黨の書簡で特に注目されるのは、日本を「東亜の盟主」として位置づけ、「東アジアの共産主義の闇を照らす文明の灯台となることを願い」と表現している点だ。これは中国の共産主義体制に対抗する民主主義陣営のリーダーとしての日本への期待を示している。
李登輝氏は生前、「台湾をのぞいて、日本には真の友人がいるのかね」と述べ、アメリカや中国に配慮する日本の外交姿勢を批判していた。台聯黨の今回の書簡は、その李登輝氏の思想を反映し、日本により積極的な地域リーダーシップを求めるものと解釈できる。
書簡では「高市総理執政の下、日本が再び東亜の盟主として、東アジアの共産主義の闇を照らす文明の灯台となることを願い」と述べており、中国の共産主義体制への対抗における日本の役割に大きな期待を寄せている。
これは単に軍事的な抑止力だけでなく、民主主義や自由といった価値観の旗手としての日本への期待も含まれている。台湾独立派にとって、日本は台湾統治時代の近代化の恩人であり、現在も民主主義陣営の重要なパートナーと位置づけられている。
日本台湾交流協会は日本の対台湾窓口機関で、実質的には大使館の役割を果たしている。台聯黨がこの公式ルートを通じて感謝状を提出したことは、台湾の政党として正式な外交ルートでの意思表明を重視したものと見られる。
今回の台聯黨の行動は、中国の圧力に屈することなく、台湾の民主主義勢力が日本との連携強化を求めていることを明確に示すものとなった。高市政権にとっては、台湾からの強固な支持を得たことで、中国の反発に対する一定の正統性を確保したとも言える。