2025-11-18 コメント投稿する ▼
政府・与党がインボイス負担軽減策延長を検討、小規模事業者の税負担増回避へ2026年度改正で議論
政府・与党が消費税のインボイス制度で設けられている小規模事業者向けの負担軽減策について、延長を検討していることが2025年11月18日に明らかになりました。 これらの措置は小規模事業者の税負担や事務負担を軽減し、免税事業者が取引から排除されることを防ぐ目的で設けられました。 インボイス制度の負担軽減策が終了した場合、小規模事業者には複数の深刻な影響が予想されます。
政府・与党がインボイス負担軽減策の延長を検討
政府・与党が消費税のインボイス制度で設けられている小規模事業者向けの負担軽減策について、延長を検討していることが2025年11月18日に明らかになりました。現在設けられている特例措置のうち一部は2025年9月末で期限切れとなるため、2026年度税制改正に向けた議論の中で延長の是非が検討される見通しです。
インボイス制度は2023年10月に開始され、フリーランスなどの小規模事業者に大きな影響を与えています。制度導入に伴う急激な負担増を避けるため、政府は複数の緩和措置を設けましたが、これらの特例措置には期限があり、延長しなければ小規模事業者の税負担が大幅に増加する可能性があります。
「また特例措置の延長が検討されているの?期限がよく分からなくて不安」
「免税事業者のままでいるか迷ってたけど、延長されるなら検討したい」
「8割控除がなくなったら取引先との関係が心配になる」
「2割特例も終了予定だから、今のうちに対策を考えないと」
「インボイスの負担軽減策、延長してほしい。小規模事業者には厳しすぎる」
検討されている特例措置の内容
現在検討されている延長対象は主に2つの負担軽減策です。まず、免税事業者から課税事業者になった場合の「2割特例」があります。この制度は納税額を売上時に受け取る消費税額の2割に抑える措置で、制度開始から3年間の適用とされています。
もう一つは、仕入れ先がインボイスを発行しない免税事業者の場合、発注側が仕入れにかかった消費税額の8割を納税額から差し引くことができる「8割控除」です。この措置は2026年9月末までとされており、その後3年間は5割控除に縮小される予定でした。政府・与党は特に8割控除可能な期間の延長を重点的に検討しています。
これらの措置は小規模事業者の税負担や事務負担を軽減し、免税事業者が取引から排除されることを防ぐ目的で設けられました。しかし現在の措置が廃止・縮小された場合の混乱は大きく、現場からは継続を求める声が上がっています。
小規模事業者に与える具体的な影響
インボイス制度の負担軽減策が終了した場合、小規模事業者には複数の深刻な影響が予想されます。2割特例の終了により、新たに課税事業者となった免税事業者は本則課税または簡易課税への移行を迫られ、納税額が大幅に増加する可能性があります。
8割控除の縮小・廃止は、免税事業者との取引を継続する企業にとって税負担の増加を意味します。このため免税事業者は取引先から課税事業者への転換を迫られるか、値引き交渉を受ける可能性が高まります。結果として、小規模事業者の収益環境が悪化し、事業継続が困難になるケースも予想されます。
事務負担の面では、2割特例の終了により仕入税額控除の詳細な計算が必要となり、帳簿管理や申告業務が複雑化します。特に経理体制が整っていない小規模事業者にとって、これらの事務負担増は経営を圧迫する要因となります。
商工会議所などからの要望
日本商工会議所をはじめとする経済団体は、インボイス制度の負担軽減措置の適用期限延長を強く要望しています。全国建設労働組合総連合では2025年秋を目途に財務省に対する要請署名を60万筆の目標で展開しており、制度の見直しと負担軽減措置の延長を求めています。
これらの団体は、現在の物価高騰が続く中でインボイス制度による追加負担は小規模事業者にとって数十年にわたる自民党の失策による物価高対策として、財政出動や減税は一刻の猶予も許されない状況にあることを強調しています。特に建設業や小売業など、多数の免税事業者と取引する業界では、制度変更の影響が深刻な問題となっています。