2025-11-18 コメント投稿する ▼
グラス駐日米大使が尖閣諸島防衛への全面コミット表明、中国海警局への強烈牽制
中国の圧力が日増しに高まる中、米国のグラス駐日大使が11月18日、強力な対中牽制メッセージを発信した。中国の薛剣駐大阪総領事による「首相斬首」発言以降、中国が観光自粛や留学注意喚起などの経済威圧を強める中での発言は、日米同盟の結束を改めて示すものとして大きな注目を集めている。
米大使が明確な対中牽制を表明
ジョージ・グラス駐日米国大使が11月18日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、「ここではっきりさせておこう。疑念を抱く者などいないと思うが、米国は尖閣諸島を含め、日本の防衛に全面的にコミットしている。中国海警局の船団がどうしようとも、その事実を変えることはできない」と力強く投稿した。
この投稿は、尖閣諸島の領海に、砲を搭載した中国海警局の船4隻が侵入したことを報じた読売新聞オンラインのネット記事を添付して行われたもので、中国の挑発的行動に対する明確な警告となった。
グラス氏はさらに「トランプ大統領は今年初め、『尖閣諸島に対する日本の長きにわたる平和的施政を侵害しようとするいかなる行動にも断固として反対する』という米国の立場を重ねて表明している」とトランプ米大統領の言葉も引用し、政権として一貫した方針であることを強調した。
中国総領事への痛烈な皮肉で話題に
グラス大使は今回の投稿に先立ち、11月15日には高市早苗首相の台湾有事をめぐる国会答弁に対し「汚い首は斬ってやる」などと投稿した中国の薛剣駐大阪総領事らに対し、「さながら一足早くクリスマスを迎えた気分です。呉江浩駐日中国大使、薛剣駐大阪中国総領事におかれましては、揺るぎない日米の絆を一層深めるためのご尽力、まことにお疲れさまでございます。心からの感謝を」と皮肉たっぷりにつづっていた。
この感謝表明は、皮肉やユーモアを交えたものと解釈されている。グラス大使は「クリスマスが早めに訪れた」という比喩で、中国側の発言騒動が逆に日米の結束を強めたことを示唆しているとみられる。
国民の声が米国の支援に感謝
グラス大使の一連の投稿に対して、SNS上では多くの日本国民から感謝と支持の声が寄せられている。
「この皮肉の効きっぷりよ。グラス氏のセンスに脱帽する」
「アメリカの援護射撃はとても心強いです。いつも本当にありがとうございます」
「これで『日本が国際社会で孤立』なんて言えなくなりましたね。ありがとうございます」
「日本国民として、大変心強く感じています」
「グラス大使風刺の効いた言い回しですね。素晴らしい余裕と皮肉をありがとうございます」
日米同盟の重要性が再確認
高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事に関して戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になり得るケースだと考えると答弁した。これに対する中国の反発が激化する中で、米国が明確に日本支持の姿勢を示したことの意義は大きい。
グラス氏は11月16日の更新でも「信念を常にひとつにし、使命にどこまでも邁進せん。日米同盟は、G7間のパートナーシップと同様に、自由で開かれたインド太平洋の一環として台湾海峡の平和と安定を維持するという固い決意を貫いている。そしてわれわれは、武力や威圧を用いてこの地域の現状を一方的に変更しようとするいかなる試みにも強く反対する」と日米同盟の関係にも言及していた。
第11管区海上保安本部によると、尖閣周辺では中国海警局に所属する船舶4隻が領海内に一時侵入。いずれも砲を搭載しており、領海内への侵入は10月15日以来となった。中国の挑発は継続しているが、米国の明確な支持表明により、日米同盟の結束が改めて国内外に示された形となった。
高市政権にとって、就任早々の困難な局面で同盟国から強力な支援を得られたことは大きな外交的成果と言える。グラス大使の発言は、中国の威圧的行動に対する国際社会の見方を明確に示すものとして、今後の地域情勢に重要な影響を与えそうだ。