2025-11-14 コメント投稿する ▼
中国総領事暴言めぐり各党対応割れる 保守は国外退去要求も野党は慎重論
しかし、ペルソナ・ノン・グラータ指定という最も厳しい外交措置については言及を避け、抗議と削除要求にとどめる慎重な姿勢を示しています。 自民党内でやっぱりその彼を国外追放することはできないという、それを押しとどめる勢力があったのではないかと思っています」と述べ、高市首相個人の意向よりも党内の親中勢力の影響を重視する見方を示しました。
政府・与党の公式対応と限界
茂木敏充外務大臣氏はカナダでのG7外相会合の際、薛剣総領事の投稿について「在外公館の長の発信として極めて不適切」と強く批判しました。外務省と在中国大使館から中国側に厳しく抗議し、関連投稿の速やかな削除を求めたことを明らかにしています。
同氏は「日中関係の大きな方向性に影響が出ないよう、引き続き適切な対応を強く求めている」と述べ、戦略的互恵関係の包括的推進という基本方針を維持しながらも、複数回にわたる不適切な発信について遺憾の意を示しました。
しかし、ペルソナ・ノン・グラータ指定という最も厳しい外交措置については言及を避け、抗議と削除要求にとどめる慎重な姿勢を示しています。
保守・百田氏の厳しい評価と党内制約論
日本保守党の百田尚樹代表氏は高市政権に対し厳しい評価を下しました。「今の自民党はやっぱりリベラル色が強いし親中の議員も相当いる」と指摘し、薛剣総領事をペルソナ・ノン・グラータとして国外退去を命じることができなかった理由について党内事情を分析しています。
同氏は「これはおそらく高市さん自身が忸怩たる思いがあるのではないか。自民党内でやっぱりその彼を国外追放することはできないという、それを押しとどめる勢力があったのではないかと思っています」と述べ、高市首相個人の意向よりも党内の親中勢力の影響を重視する見方を示しました。
「中国の暴言に毅然とした対応を取るべきだ」
「外交関係の悪化を恐れて弱腰になってはいけない」
「相手の挑発に冷静に対処するのも重要な外交手腕」
「エスカレートさせすぎると収拾がつかなくなる」
「日中関係全体を考えた慎重な判断が必要だ」
野党の慎重論とエスカレーション懸念
立憲民主党の野田佳彦代表氏は、薛剣総領事の投稿を「とんでもない発言であることは間違いありません」と明確に批判した上で、厳しく抗議することは当然との立場を示しました。
しかし、ペルソナ・ノン・グラータ指定については慎重姿勢を鮮明にし、「国外退去まで求めるようなことになると、そこまでエスカレートしていいのかという判断をどこかで冷静にしなければいけない」と述べました。外交問題のエスカレーションを避ける重要性を強調する立場です。
同氏はBSフジの番組で小林鷹之政調会長氏の強硬発言についても「厳しく抗議はしないといけないと思う。けしからんと言うところまではいいと思うけど、ペルソナ・ノン・グラータまでいくと、よりエスカレートしていく可能性がある」と懸念を表明しています。
国民民主党の現実的外交論
国民民主党の榛葉賀津也幹事長氏は、薛剣総領事について「毎回こういうことを繰り返す」として問題行動の常習性を指摘しました。「もう少し大国らしく品のある言動でふるまわないとだめ」と中国側の姿勢を批判しています。
対応策については「毅然とした対応も必要だと思うし、相手の挑発を受けるのも外交、乗らないのも外交」と述べ、挑発に乗らないことも外交戦略の選択肢であることを強調しました。
同氏は茂木外相について「トランプをしてタフ・ネゴシエイターと言われた茂木さんが外務大臣なので」「決して弱腰の方ではない、かといって勇ましいことだけを言ってればいいという方でもない」と評価し、外務省の判断を冷静に見守る姿勢を示しています。
現実的外交と理想的対応の狭間
今回の事案は、外交における原則論と現実論の複雑な関係を浮き彫りにしています。薛剣総領事の暴言が外交官としての品位を完全に逸脱したものであることは各党共通の認識ですが、その後の対応については大きく意見が分かれています。
保守派は日本の威信と主権を守る観点から厳格な対応を求める一方、現実主義者は日中関係全体への影響や問題のエスカレーションリスクを重視する構図です。茂木外相の対応は、抗議と削除要求という実務的措置にとどめることで関係悪化を最小限に抑える戦略といえるでしょう。
この問題は、現代外交における「毅然とした姿勢」と「関係管理」のバランスをどう取るかという根本的な課題を提起しています。相手国の挑発的行動に対する適切な反応レベルを見極める外交的判断力が問われる局面といえます。