2025-11-10 コメント投稿する ▼
高市早苗首相が「NHK党と組んでいない」と明言—立花孝志党首逮捕で政治的距離を強調
高市早苗首相は2025年11月10日の衆院予算委員会で、自民党がNHK党の斉藤健一郎参院議員と結成している参院会派について問われ「NHK党とは組んでいない」と明確に否定した。 NHK党の立花孝志党首が名誉毀損容疑で兵庫県警に逮捕されたことを受け、立憲民主党の川内博史氏が首相に見解を求めたものだが、高市政権は政治団体としてのNHK党との距離を強調する姿勢を鮮明にした。
高市早苗首相は2025年11月10日の衆院予算委員会で、自民党がNHK党の斉藤健一郎参院議員と結成している参院会派について問われ「NHK党とは組んでいない」と明確に否定した。NHK党の立花孝志党首が名誉毀損容疑で兵庫県警に逮捕されたことを受け、立憲民主党の川内博史氏が首相に見解を求めたものだが、高市政権は政治団体としてのNHK党との距離を強調する姿勢を鮮明にした。
会派結成は議員個人との関係と説明
高市首相は「自民党は、参院において無所属の斉藤健一郎議員と統一会派を組んでいる。政治団体NHK党と組んでいるということではなく、会派名は『自由民主党・無所属の会』だ」と詳細に説明した。これは個人としての斉藤議員との協力関係であり、NHK党という政治団体との連携ではないことを強調したものだ。
斉藤氏はNHK党唯一の国会議員で副党首を務めているが、参院では「各派に属しない議員」として活動してきた。10月15日に自民会派入りした背景には、公明党の連立離脱により自民党が参院で過半数を確保できない状況があった。自民党関係者は「議員個人としての政策実現能力を評価した結果」と説明している。
「立花氏逮捕で自民も距離を取りたいのが本音でしょう」
「最初からNHK党との連携じゃなくて個人的な関係だったんだ」
「政治的にはうまく切り分けている印象」
「斉藤議員は真面目そうだから立花氏とは違うんじゃない」
「でも結局は数合わせという批判は避けられない」
立花党首逮捕が与える政治的影響
立花党首は11月9日、2025年1月に亡くなった竹内英明元兵庫県議について「警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」「明日逮捕される予定だった」などの虚偽情報を拡散したとして、名誉毀損容疑で兵庫県警に逮捕された。被害者が死亡した後の名誉毀損での立件は異例とされ、政界に衝撃を与えている。
高市首相は立花氏の逮捕について「警察において捜査中と承知しているので、個別の事件に関するコメントは差し控える」と述べるにとどめた。斉藤氏についても「斉藤氏が所属しておられる政治団体に関することについては、当該団体に尋ねてほしい」と一線を画す姿勢を示した。
立花氏は過去に威力業務妨害罪などで懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受けており、今回の逮捕で執行猶予取り消しの可能性もある。NHK党は11月9日にホームページで謝罪文を掲載したが、党首逮捕による政党運営への影響は避けられない状況だ。
数合わせへの批判と政治的現実
川内氏は予算委員会で「この件についていろいろ聞いても詮なきことかもしれないが、これから山積する課題に向き合う高市内閣として、しっかり対応してほしい」と苦言を呈した。自民党の会派工作については「数合わせに必死」(国民民主党・榛葉幹事長)との批判も出ている。
しかし、政治評論家は「少数与党の現実を考えれば、あらゆる選択肢を検討するのは当然。重要なのは政策実現に向けた建設的な関係を築けるかだ」と指摘する。斉藤氏は自民党会派入り後、農林委員会から総務委員会への異動を希望しており、NHK改革への取り組みを本格化させる構えを見せている。
高市政権の政治的バランス感覚
今回の高市首相の発言は、政治的リスクを最小化しつつ国会運営に必要な協力関係を維持する巧妙な戦略と言える。NHK党の立花氏は過去にも問題発言を繰り返しており、同党との直接的な関係を否定することで政治的な責任を回避する狙いがある。
一方で、斉藤議員個人との関係は維持することで、参院での議席確保という実利も確保している。高市首相は就任時から「決断と前進の内閣」を掲げており、困難な国会運営の中でも政策実現に向けた現実的判断を優先する姿勢を示したと言える。
立花氏の逮捕により、今後のNHK党の動向や斉藤議員の立場に注目が集まる。高市政権にとっては、政治的な混乱を避けながら安定した国会運営を続けられるかが試金石となりそうだ。