2025-10-22 コメント投稿する ▼
高市首相が裏金議員7人起用へ 副大臣・政務官人事で方針転換 野党批判必至
高市早苗首相氏が副大臣・政務官人事で、自民党派閥裏金事件に関係した旧安倍派の議員7人を起用する方向で最終調整に入りました。 高市首相氏は21日、同じく裏金事件に関係した佐藤啓参院議員氏を官房副長官に起用しています。 岸田文雄前首相氏と石破茂前首相氏は、事件発覚以降、裏金関係議員の閣僚や副大臣、政務官への起用を見送ってきました。
高市首相氏は21日、同じく裏金事件に関係した佐藤啓参院議員氏を官房副長官に起用しています。関係者によると、副大臣では堀井巌氏を外務副大臣、根本幸典氏を農林水産副大臣に充てる方向です。佐々木紀氏と酒井庸行氏の両氏を国土交通副大臣で調整しています。
選挙で審判を受けたとの判断
政務官では高橋はるみ氏を財務政務官、小森卓郎氏を経済産業政務官、加藤竜祥氏を国土交通政務官に起用する考えです。高市首相氏は、2024年の衆院選や2025年7月の参院選で有権者の審判を受けたことや、衆参両院の政治倫理審査会で弁明を済ませている点などを踏まえ、説明責任を果たしたと判断したもようです。
「裏金議員を堂々と起用するなんて信じられない。有権者をバカにしてる」
「選挙で審判を受けたって、裏金の実態は何も解明されてないじゃないか」
「高市さんは改革派だと思ってたのに、結局安倍派を守るのか」
「これじゃあ自民党は何も変わらない。またドロ船政権の繰り返しだ」
「説明責任を果たしたって、政治倫理審査会にも出なかった議員がいるのに」
自民党は2024年4月、派閥裏金事件に関連して安倍派と二階派の議員ら39人の処分を決定しました。安倍派幹部の塩谷立元文部科学相氏と世耕弘成前参院幹事長氏は離党勧告、下村博文氏と西村康稔氏は党員資格停止1年などの処分を受けています。
世論調査では77%が起用反対
しかし今回起用される7人は、戒告や幹事長注意という比較的軽い処分にとどまった議員です。戒告は党の処分8段階のうち下から2番目に当たり、役職停止などの実質的なペナルティーはありません。幹事長注意はさらに軽い措置です。
2025年10月上旬に実施された共同通信社の世論調査では、派閥裏金事件に関与した議員の党役員や閣僚など要職への起用に反対が77.5%に上りました。高市総裁氏自身への期待は68.4%と高かったものの、裏金議員の起用には強い反発があることが明らかになっています。
岸田文雄前首相氏と石破茂前首相氏は、事件発覚以降、裏金関係議員の閣僚や副大臣、政務官への起用を見送ってきました。高市首相氏の今回の人事は、この方針を大きく転換するものです。
全容解明は不十分との指摘
派閥裏金事件では、旧安倍派と旧二階派が主催した政治資金パーティーで、所属議員にパーティー券の販売ノルマを課し、ノルマ超過分の収益を議員に還付していました。還付した資金は政治資金収支報告書に記載されておらず、使途が不明確で裏金にしていたのではないかと批判されています。
自民党が公表したリストによると、資金還流の不記載が判明した党所属国会議員は82人に上りました。しかし事件の全容解明は不十分との声が根強く、政治倫理審査会への出席を拒否した議員も多数います。
野党側は高市首相氏の人事方針を問題視する可能性が高く、国会での追及が予想されます。立憲民主党などは、説明責任が果たされていないとして裏金議員の要職起用に強く反対してきました。
高市首相氏は総裁選中から裏金議員の要職起用を否定せず、党役員人事でも萩生田光一氏を幹事長代行に起用するなど有言実行の姿勢を示しています。識者からは、起用の理由を丁寧に説明しないと国民の理解は得られないとの声が上がっています。