2025-10-18 コメント投稿する ▼
高市早苗総裁、首相確実に 自民維新連立で合意
維新が求めていた食料品の消費税率0パーセントへの引き下げと企業・団体献金の廃止については、自民が実現に向け努力する方針を示すことで折り合いました。 国民民主党の玉木代表は維新の連立入りを批判してきましたが、自身も「経済施策では親和性が高い」として高市氏に秋波を送っており、今後の連立協議への参加に含みを持たせています。
「ドロ船政権」に維新が手を貸す愚行
自民党と維新による連立政権の樹立は、国民が示した「自公過半数割れ」という明確な民意に反する動きです。維新は入閣しない代わりに、遠藤敬国会対策委員長を首相補佐官に起用する案が浮上しています。起用された場合、遠藤氏は内政を担当し、国会運営にも関与する見通しで、国対委員長との兼務となる方向です。
高市総裁はこれまでの協議で維新側に「閣内協力」を求め、複数の閣僚ポストを用意する意向を示していました。しかし維新幹部は「維新側から閣僚ポストを要求したことは一切ない」と説明しています。吉村洋文代表は18日の朝日放送の番組で、協議は「政策実現が目的だ」と述べ、閣内協力にこだわらない考えを表明していました。
維新内では閣内協力への慎重論が強まっています。党幹部の一人は「閣僚のいすが欲しくて自民にすり寄ったと言われる」と指摘し、別の幹部も「自民は要望を全て受け入れない。維新の人材も多くない」として、閣外協力が望ましいとの認識を示しています。
「維新も結局は権力にすり寄るのか。失望した」
「自公が過半数割れした意味を理解してないのでは」
「ドロ船に乗り込むなんて、有権者を裏切る行為だ」
「国民の意思は自民に NO だったはず。なぜ連立するのか」
「議員定数削減とか言って、結局は政権にしがみつきたいだけ」
12項目の政策要求で合意
両党の政策協議では、維新が提示した12項目の政策要求のうち、憲法改正や外交・安全保障、エネルギーなどの基本政策で一致しました。吉村氏が「連立の絶対条件だ」とする国会議員定数削減も自民は受け入れ、臨時国会に関連法案を提出する方針です。
衆院比例区の1割削減が実現すると、共産党、社民党、れいわ新選組各党が議席を失うか激減する可能性が高くなります。これは少数政党の声を議会から排除する狙いがあると批判されています。議員定数削減は一見すると身を切る改革に見えますが、実際には野党の弱体化を狙った政治的な戦術であると指摘する声もあります。
維新が求めていた食料品の消費税率0パーセントへの引き下げと企業・団体献金の廃止については、自民が実現に向け努力する方針を示すことで折り合いました。ただし、企業・団体献金の廃止については具体的な期限や工程表が示されておらず、実効性に疑問の声が上がっています。
企業・団体献金は国民のための政治ではなく企業のための政治になる恐れがある制度であり、本来であれば即座に廃止すべきものです。しかし自民党は実現に向け「努力する」という曖昧な表現にとどめており、本気で取り組む姿勢が見られません。維新はこの点で大幅に譲歩したと言わざるを得ません。
首相指名選挙は高市氏で確実
首相指名選挙をめぐり、衆院では自民の衆院会派の議席数196に自民出身の衆院議長を含めた197に維新の35が加われば計232となり、過半数の233に近づきます。立憲民主党は野田佳彦代表への投票で調整しています。
上位2人の決選投票になった場合も、国民民主党は玉木雄一郎代表の名前を書き、公明党も野党党首に投票しない方向のため、高市氏が選出される見通しです。公明党は自民との連立協議が難航していましたが、最終的には高市氏への投票を見送ることはないとみられています。
国民民主党の玉木代表は維新の連立入りを批判してきましたが、自身も「経済施策では親和性が高い」として高市氏に秋波を送っており、今後の連立協議への参加に含みを持たせています。野党の足並みが揃わない状況が続いており、自民党を利する結果となっています。
減税こそが参院選で示された民意
参議院選挙で国民が示した民意は「減税」でした。しかし維新は食料品の消費税率0パーセントへの引き下げについて、自民から「実現に向け努力する」という口約束しか得られませんでした。これは実質的に要求を取り下げたに等しい譲歩です。
減税こそが国民生活を直接支える最も重要な政策であり、給付金のようなバラマキとは根本的に異なります。しかし自民党は減税に消極的で、維新もこの点で妥協してしまいました。これは参議院選挙で示された民意を無視する行為であり、有権者への裏切りと言わざるを得ません。
一方、スパイ防止法については維新も国民民主も参政党も、そして高市総裁も制定を目指しており、今後の大きな焦点となります。すでに特定秘密保護法や重要経済安保情報保護法が成立している中で、さらにスパイ防止法を制定する必要性については慎重な議論が必要です。
維新が重視する「副首都構想」についても、自民党内の反発が予想されます。特に大阪府連は維新と対立してきた経緯があり、連立入りに強く反対する可能性があります。副首都構想は大阪都構想の焼き直しであり、過去2回の住民投票でいずれも否決されています。
自民党と維新の連立政権が誕生すれば、公明党というブレーキ役を失った保守政権が誕生します。一部からは「右翼政権」との呼び名もささやかれており、今後の政策運営が注目されます。国民が望んだのは自民党政権の刷新であり、維新との野合による政権延命ではありません。