2025-10-18 コメント投稿する ▼
TBSサンモニが高市総裁の公明党訪問を報じず誤解招く 村上大臣も誤認発言
TBSの報道番組「サンデーモーニング」が2025年10月12日の放送で、高市早苗自民党総裁が公明党より先に国民民主党の玉木雄一郎代表と会談したとも受け取れる内容を放送し、波紋を広げています。 2025年10月14日、村上誠一郎総務大臣は記者会見で公明党の連立離脱について見解を求められ、「報道されているように、最初に公明党に挨拶に行くべきところ玉木氏と会った」と発言しました。
サンデーモーニングの放送内容
10月12日の「サンデーモーニング」は、公明党が自民党からの連立離脱を通告したことを取り上げました。番組では政治ジャーナリストの後藤謙次氏が「総裁に決まった直後に国民の玉木さんと会ったり、榛葉幹事長と麻生太郎氏が会ったりですね。もう完全に、公明党はなきがごとき。初手で間違えましたね」とコメントしました。
この発言の後、番組は10月8日の高市総裁ら自民党新役員と国民民主党・玉木代表らが会談している映像に切り替わり、ナレーションで「高市執行部は連立の拡大を模索する中で、国民民主党の取り込みに動く一方、公明党を軽く扱い、不信を買ったといいます」と伝えました。
「TBSはまた偏向報道か」
「事実と違うことを放送するな」
「高市総裁への印象操作だ」
「サンモニは信用できない」
「公明党を最初に訪問した事実を隠蔽している」
実際の経緯は全く異なる
しかし事実は全く異なります。高市早苗氏は2025年10月4日に総裁に選出された直後、総裁就任記者会見を行う前の午後5時ごろ、最初に公明会館を訪れて斉藤鉄夫代表ら幹部と会談しました。この模様はテレビ朝日の報道ステーションなど複数のメディアが報じ、公明党機関誌「公明新聞」も伝えていました。
斉藤代表は午後5時半ごろ、会談内容に関するぶらさがり会見を行い、維新との連立拡大には難色を示したことを明らかにしました。高市氏が玉木雄一郎氏と極秘会談を行ったのは翌日の10月5日夜だったと朝日新聞などが報じています。
つまり、高市氏は総裁就任後、公明党を最優先で訪問しており、番組で示唆されたような「公明党をないがしろにして玉木氏と先に会った」という事実は存在しません。
村上総務大臣まで誤認発言
この誤った放送内容の影響は深刻です。2025年10月14日、村上誠一郎総務大臣は記者会見で公明党の連立離脱について見解を求められ、「報道されているように、最初に公明党に挨拶に行くべきところ玉木氏と会った」と発言しました。
村上氏は「玉木さんに会ったり、お金の問題があった方を要職に採用するということは、公明党にとって平手打ちにあたるのではないか」と高市氏を批判しました。しかし会見に出席していた記者からは、この発言が事実と異なるとの指摘は出ませんでした。
村上氏がTBSの報道の影響を受けて経緯を誤認した可能性が高いとみられています。10月17日の会見で筆者の楊井人文氏が出席して指摘するまで、この誤認は訂正されませんでした。
TBSの回答と問題点
楊井氏がTBS広報室に問題の放送について見解を求めたところ、10月17日に書面で回答がありました。TBSは「『高市氏が公明党より先に国民民主党が接触した』とは一切伝えていません」と反論し、放送内容に問題はなかったとの認識を示しました。
TBSは「公明党が連立を離脱した背景について、連立協議が整う前に高市総裁が国民民主党の玉木代表に接触したことなどに関し、公明党が『なきがごとき』扱いを受けたと受け止めたことも要因のひとつではないか、という後藤氏の分析を伝えたものです」と説明しました。
しかし番組は、10月4日に新総裁が決まった直後、最初に公明党代表らと会談していた事実には一切触れずに、後藤氏の「公明党を完全にないがしろにした」とのコメントを放送しました。視聴者に、高市氏が総裁就任後、最初に玉木氏と会ったことが不信感を与えたとの誤解を与えた可能性は極めて高いといえます。
高市早苗氏と玉木雄一郎氏への評価
高市早苗氏は憲法改正やスパイ防止法の制定など、保守政策を一貫して訴えてきた政治家です。総裁就任後も公明党との連立を重視する姿勢を示し、最初に公明党を訪問するという礼節を尽くしました。
一方、玉木雄一郎氏は減税政策を掲げ、国民民主党を率いています。高市氏との会談は総裁選出の翌日であり、政策協議の一環として行われたものです。両氏とも国民のための政治を目指す姿勢は評価されるべきですが、TBSの誤った報道により、高市氏の対応が歪められて伝えられたことは重大な問題です。
今回の事案は、TBSサンデーモーニングと村上誠一郎総務大臣が事実と異なる内容を放送・発言したことを示しています。報道機関の責任と、政治家の発言の正確性が改めて問われています。