2025-10-10 コメント投稿する ▼
高市早苗総裁「裏金問題」で板挟み 公明の圧力と旧安倍派の反発で政権危機
自民党の高市早苗総裁が、派閥裏金事件をめぐり、連立を組む公明党からの真相解明要求と、支持基盤である旧安倍派の反発との間で苦しい立場に立たされています。 高市氏が公明との関係改善を模索する一方で、旧安倍派では強い不満が広がっています。 また、萩生田光一幹事長代行の元政策秘書が政治資金規正法違反で略式起訴されたことで、派閥ぐるみの問題が再燃しています。
高市早苗総裁、「裏金」問題で板挟み 公明の圧力と旧安倍派の反発が激化
自民党の高市早苗総裁が、派閥裏金事件をめぐり、連立を組む公明党からの真相解明要求と、支持基盤である旧安倍派の反発との間で苦しい立場に立たされています。
政権運営の安定を図るためには公明との関係維持が欠かせませんが、一方で、総裁選で自身を支えた旧安倍派を切り離すこともできないという、難しい綱渡りが続いています。
「裏金問題をあいまいにしたまま連立を続けるわけにはいかない」
「旧安倍派を切れと言われても、そんな簡単な話ではない」
「高市さんには真相を明らかにする勇気を持ってほしい」
「裏金はもう過去のこと。いつまで蒸し返すのか」
「公明が強硬に出るほど、連立の未来は遠のく」
連立維持に揺れる高市政権 公明の不信感が拡大
9日、高市総裁は自民党の菅義偉元首相を国会内の事務所に訪ね、難航する連立協議について意見を交わしたとされています。菅氏は公明党と太いパイプを持つ人物であり、その助言を求めた格好です。
一方、公明党は裏金事件に関して「政治とカネの問題をあいまいにすれば、連立解消もやむなし」とする強硬な姿勢を強めています。
公明中央幹事会では、「国民の信頼を取り戻すためにも、自民が真相を説明しなければ次はない」という意見が相次ぎました。党内関係者は「過去2回の国政選挙で政治資金問題が響き敗北した。今回はけじめをつけなければならない」と語っています。
旧安倍派は反発、「裏金は終わった問題」
高市氏が公明との関係改善を模索する一方で、旧安倍派では強い不満が広がっています。派閥関係者の証言によると、昨年9月の裁判で旧安倍派の下村博文元政調会長が政治資金パーティー収入の還流再開を求めていたことが明らかになりました。また、萩生田光一幹事長代行の元政策秘書が政治資金規正法違反で略式起訴されたことで、派閥ぐるみの問題が再燃しています。
それにもかかわらず、高市氏は今回の党人事で萩生田氏を表舞台に復帰させ、旧安倍派議員の起用を進めています。政治資金の不記載が指摘される山本順三元国家公安委員長を参院政審会長に、佐藤啓参院議員を官房副長官候補に据える方針を打ち出したことで、公明側の反発がさらに強まりました。
旧安倍派中堅は「選挙を経て信任された。裏金はもう終わった問題だ」と開き直りの姿勢を示し、派閥関係者も「幹事長代行になったぐらいで文句を言うな」と強気です。こうした強硬発言が火に油を注いでいます。
党内基盤の脆さと「ドロ船連立政権」への懸念
高市政権の党内基盤は依然として弱く、旧安倍派の支援なしに政権を維持するのは困難です。そのため、裏金問題に厳しい対応を取れば、内部からの反発で求心力を失いかねません。
一方で、公明との連立を維持しなければ参院での安定多数が崩れる恐れがあり、「ドロ船連立政権」との批判も強まっています。
非主流派の重鎮議員は「高市氏の人事が全ての原因だ。旧安倍派への配慮が公明を追い詰めた」と批判し、政権内の分裂を指摘しました。政治資金問題を軽視したままでは、再び国民の信頼を失う可能性があります。
「政治とカネ」再発防止へ踏み出せるか
今回の裏金問題は、単なる派閥不祥事にとどまらず、「政治倫理を問う試金石」となっています。高市氏がどこまで旧安倍派に切り込み、透明性を確保できるかが政権の命運を握ることになります。
政治の信頼を取り戻すには、減税や経済政策だけでなく、企業・団体献金の見直しや政治資金透明化法制の強化といった実質的な改革が不可欠です。
高市総裁が真のリーダーシップを示し、「裏金政治からの決別」を明確に打ち出せるか。今後の対応次第で、政権の正統性が問われる局面を迎えます。