2025-09-30 コメント投稿する ▼
自民党総裁選 高市早苗氏だけが人権DD法制化に回答 他候補は無回答で波紋
日本ウイグル協会が5候補にアンケートを実施し、協会が9月30日に結果を公表しました。 協会は前々回の令和3年総裁選でも候補者にアンケートを行い、中国政府による新疆ウイグル自治区などでの人権侵害を非難する国会決議について全員が「採択すべき」と回答しました。 人権DDは国際社会で標準化しつつある制度であり、日本でも早急な議論が求められています。
高市早苗氏のみが人権DDに回答
自民党総裁選(10月4日投開票)で立候補した5人の候補者のうち、人権デューデリジェンス(人権DD)法制化について明確に回答したのは高市早苗前経済安全保障担当相だけであることが分かりました。日本ウイグル協会が5候補にアンケートを実施し、協会が9月30日に結果を公表しました。
人権DDは、企業が海外のサプライチェーンで強制労働など人権侵害の有無を調査・改善する取り組みです。欧州や米国ではすでに法制化が進んでおり、欧州連合(EU)は開示義務を導入、米国もウイグル自治区産品の輸入禁止を実施しています。
高市氏は「制定すべき」と回答
協会の設問は、①次期通常国会までに制定すべき、②時期は不明だが制定すべき、③制定には反対──の3択でした。高市氏は②を選択し、「総合的な検討が必要」と付け加えました。
一方、他の4候補は回答期限を過ぎても応答せず、協会が電話で再三求めたものの返答は得られませんでした。協会は「人権問題に向き合うことを強く望む」とし、高市氏に対しては謝意を表明しました。
令和3年総裁選との違い
協会は前々回の令和3年総裁選でも候補者にアンケートを行い、中国政府による新疆ウイグル自治区などでの人権侵害を非難する国会決議について全員が「採択すべき」と回答しました。その後、岸田文雄政権下で決議は衆参両院で採択されています。今回の総裁選では回答が限定され、前回との温度差が際立つ結果となりました。
協会の危機感
日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長は「欧米が強制労働問題で連携する中、日本は問題意識が低すぎる。これはウイグル人の人権だけでなく、日本企業の健全な経済活動を守るためにも避けて通れない課題だ」と訴えました。ガイドラインのみで法的拘束力のない現状では、国際社会から「抜け穴」とみなされるリスクも高いと指摘しています。
「なぜ4候補は回答すら避けたのか」
「高市氏の回答は評価できる」
「日本企業の名誉を守るためにも法制化は必要だ」
「ガイドラインだけでは不十分だ」
「人権問題を軽視すれば国際的信用を失う」
人権DDは国際社会で標準化しつつある制度であり、日本でも早急な議論が求められています。今回の総裁選で高市早苗氏以外が回答しなかったことは、日本の人権外交への姿勢に疑問符を投げかけるものです。法制化を避け続けることは、企業の国際競争力や日本の信頼を損なう恐れがあります。