2025-09-23 コメント投稿する ▼
高市早苗が赤字国債増発を容認 自民党総裁選で財政政策に温度差
高市氏は積極的な成長戦略を進めるためには、赤字国債の増発を容認する考えを示しました。 高市氏の方針は、党内の路線に一石を投じるものとなり、支持者からは成長重視の姿勢として評価する声がある一方、財政規律の緩みを懸念する声も出ています。 高市氏以外の4候補は、赤字国債の増発には慎重な姿勢を示しました。
高市早苗氏が赤字国債増発を容認
自民党総裁選に立候補している高市早苗前経済安全保障担当相は、23日の共同記者会見で財政政策について言及しました。積極的な成長戦略を進めるためには、赤字国債の増発を容認する考えを示しました。特に物価高対策の財源を税収の上振れでまかなえない場合には「やむを得ない」と発言し、必要に応じて国債を追加発行する姿勢を明確にしました。
従来、自民党内では国債依存の拡大に慎重な声が多く、財政健全化を求める意見が主流です。高市氏の方針は、党内の路線に一石を投じるものとなり、支持者からは成長重視の姿勢として評価する声がある一方、財政規律の緩みを懸念する声も出ています。
他候補の慎重な対応
高市氏以外の4候補は、赤字国債の増発には慎重な姿勢を示しました。林芳正官房長官は「原則として慎まなければならない」と述べ、あくまで例外的な手段であると強調しました。小泉進次郎農相は、債務残高のGDP比率を安定的に引き下げることを重視し「財政の信認を確保したい」と話しました。
さらに小林鷹之元経済安保相は「首相就任後速やかに経済対策の指示を出す」と述べ、赤字国債には触れずに対策の迅速性をアピールしました。茂木敏充前幹事長は「総合経済対策を早期に立て、補正予算を成立させたい」と語り、従来型の予算措置を軸にする立場を示しました。
「高市さんの姿勢は思い切りがある」
「国債増発は将来世代への負担になる」
「経済成長のためには柔軟な対応が必要だ」
「財政規律を緩めると国際的な信認が落ちる」
「総裁選でここまで財政議論が出るのは注目だ」
SNS上ではこうした議論が交錯し、候補者ごとの違いが鮮明になっています。
物価高対策をめぐる共通認識
5候補全員が一致したのは、首相に就任した場合に速やかに物価高対策を含む経済政策を打ち出す必要があるという点でした。物価高の影響は家計に直撃しており、早急な補正予算や支援措置を求める声が高まっています。林氏は低所得者や中間層への重点支援を掲げ、残る候補者は現役世代の負担軽減を訴えました。
政策の重点には違いがあるものの、国民生活の安定を最優先にする姿勢を示したことは共通しています。候補者が政権運営を担った際に、財政規律と経済成長支援のどこに軸足を置くのかが今後の焦点です。
総裁選における財政論争の意味
赤字国債の扱いは、財政健全化と経済成長をどう両立させるかという日本の根本的課題につながります。高市氏の発言は成長志向の政策論として支持層に響きやすい一方、財政の持続性に疑問を投げかける結果ともなりました。
他候補の慎重姿勢は国際的な信認を意識したものであり、与党の政策基盤を守る立場です。今回の総裁選は、単なる人事選びにとどまらず、財政規律と景気対策の優先順位を問う選挙となっています。