2025-08-18 コメント投稿する ▼
世良公則氏「釧路湿原のメガソーラーは取り返しつかない」 再エネ政策の矛盾に警鐘
世良公則氏、釧路湿原メガソーラー建設に警鐘
ロックミュージシャンの世良公則氏(69)が18日、自身のSNSを通じて北海道・釧路湿原付近で進められる大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設について懸念を表明した。「どこが地球環境に優しいのか もう取り返しのつかない状況」とし、自然破壊と再エネ政策の矛盾を指摘した。
「環境を守るための再エネで環境を壊すって本末転倒」
「再エネ賦課金を払っている国民が知らぬ間に加担させられている」
「タンチョウや希少生物の生息地を潰してまでやるべき事業か?」
「電力利権が優先され、自然保護は後回しにされている気がする」
「再エネ推進の裏側の歪みが露呈している」
釧路湿原とメガソーラー建設の現状
問題となっているのは、環境省の釧路湿原野生生物保護センターに隣接する場所で進むメガソーラー工事だ。猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表が「6000年以上の歴史を持つ湿原が土砂で埋め立てられている」と警告し、工事のすぐ近くでタンチョウの家族が確認されていることを明らかにした。
タンチョウ研究の第一人者・正富宏之氏も「営巣地だけでなく、餌を確保できる行動圏全体が不可欠」と指摘しており、建設が進めば繁殖環境が根本から破壊される危険性が高いとされる。
世良公則氏の指摘と再エネ政策への疑問
世良氏は「国民が電気料金の約13%を再エネ賦課金として支払っており、その一部がこうした事業を支えている」と強調。再生可能エネルギーの普及を目的に導入された制度が、結果として環境破壊や地域住民の不安を生む「逆転現象」を生んでいると批判した。
釧路湿原は国際的にも貴重な生態系を持ち、ラムサール条約湿地にも登録されている。再エネ推進政策の象徴的な矛盾として、今回の建設計画は世論を大きく揺るがしている。
広がる著名人の声と政治への要求
モデルの冨永愛氏は「なぜ貴重な釧路湿原に建設しなければならないのか」と投稿。アルピニストの野口健氏も「これを止められないなら政治家は不要」と強い言葉で批判した。
著名人からの発言が相次ぐ背景には、事業の進め方に不透明さがある。工事前に十分な現地調査が行われず、事業者は「影響はない」と説明してきたが、実際にはタンチョウが近くで繁殖していた事実が確認されている。行政や政治が「環境と開発の両立」を具体的に示せていないことが、国民の不信を高めている。
釧路湿原のメガソーラー建設問題は、再生可能エネルギー政策の是非を超え、「自然保護とエネルギー政策のバランス」をどう取るかを国に突きつけている。世良公則氏をはじめ、専門家や著名人の警鐘は、国民が負担する再エネ賦課金の使い道にも直結する重大な課題だ。
自然破壊を伴う再エネ推進が果たして「持続可能」なのか。国と自治体が透明性をもって説明し、時には計画の見直しや中止を判断する責任が問われている。