2025-08-04 コメント投稿する ▼
三反園訓氏、自民鹿児島県連会長に就任へ 刷新と立て直しの成否は
三反園訓氏、鹿児島県連会長へ 自民党立て直しのキーマンに
自民党鹿児島県連は、参院選鹿児島選挙区での大敗を受け、森山裕幹事長の辞任に伴い、後任の会長に三反園訓衆院議員を充てる方針を固めた。正式決定は、今後開かれる県連役員・支部長合同会議で行われる予定だ。
元鹿児島県知事であり、テレビ報道キャスター出身の三反園氏は、国会転身後も地方創生やエネルギー政策など幅広い分野で発信を続けている。今回の就任は、長年の森山体制からの転換を意味し、県連の刷新と立て直しの象徴となる可能性がある。
原発問題から地方再生まで 異色の経歴
三反園氏は報道記者として長年活動した後、2016年に鹿児島県知事に初当選。川内原発の稼働問題や地域振興策で強い発信力を発揮し、注目を集めた。一方で、県政運営を巡っては与野党双方から評価が割れ、2020年の知事選では再選を果たせなかった。
その後、衆院選に出馬し国政に転身。国会では、地方創生、人口減少対策、エネルギー政策に加え、農林水産業の支援策など幅広い課題に取り組んできた。県政経験とメディアで培った発信力を武器に、地元有権者への直接的な訴求力を持つ稀有な存在だ。
再建のカギは「組織の若返り」と「有権者目線」
今回の会長就任は、参院選での敗北を機に県連改革を迫られる中での決断だ。鹿児島は保守地盤とされるが、近年は無党派層の支持離れが進み、若年層の投票率も低迷している。三反園氏はこうした状況を踏まえ、若い世代の登用や情報発信の強化、地域課題に即した政策づくりを進めるとみられる。
地元政界関係者の間では、「三反園氏はメディア対応がうまく、世論を動かす力がある」と期待する声がある一方、「知事時代の人事や政策で対立を生んだ経緯もあり、県連内部の結束が試される」と懸念する向きもある。
【市民の声 「期待半分、不安半分」
今回の人事について、有権者からは賛否両論の声が寄せられている。
「若い感覚で県連を変えてほしい」
「発信力はあるが、地元密着型の政治ができるかが鍵」
「知事時代の反原発姿勢からどう舵を切るのか見たい」
「森山体制からの転換は評価するが、中身が伴わないと意味がない」
「組織よりも市民に向き合う政治をしてほしい」
次の選挙戦が試金石
三反園氏の会長就任は、鹿児島県連の方向性を大きく左右する節目となる。組織再編や若手登用が進むかどうか、また無党派層や若年層にどこまで浸透できるかが、次の地方選・国政選での勝敗を分けるだろう。
参院選の敗北で揺らいだ県連の求心力を立て直せるかどうか、三反園新体制の手腕が早くも注目されている。