2025-06-27 コメント投稿する ▼
自民・広島5区で混乱再燃 支部長候補・今井健仁氏が辞退 対立候補に追い風か
今井健仁氏が支部長候補を辞退 県連も了承
自民党広島県連が2024年3月に選出した衆議院広島5区の支部長候補・今井健仁氏(弁護士)が、支部長就任を辞退していたことが明らかになった。県連には6月20日付で党本部から申請書が返却されており、7月25日に今井氏本人から「辞退したい」との文書が提出された。翌26日に県連選挙対策委員会が開催され、これを正式に了承した。
同区は、自民党が昨年の衆院選で敗れた“空白区”のひとつで、野党勢力との激戦区でもある。今回の辞退劇は、次期総選挙に向けた自民の地元態勢に大きな打撃を与える可能性がある。
「またか…って感じ。この区は何年もグダグダ」
「候補者決めるのに何年かけてんの?」
「党本部に突き返された時点で詰んでたな」
「立憲が現職だし、自民はまた後手かよ」
「今のうちに野党が攻勢かけるチャンス」
“申請書返却”が意味するもの 党本部との温度差
今井氏の辞退に先立って、党本部は支部長選任の申請書を県連に返却していた。これは事実上の“人選差し戻し”とも受け止められており、党内の調整に何らかの齟齬があったことを示唆している。
通常、選考委員会を経て県連が推薦した候補が、問題なく支部長に就任するのが一般的だ。しかし、今回のケースでは、党本部の“ノー”によってスムーズな承認が行われなかった。選考過程や人選の背景については未だ明らかにされておらず、内情に関する疑念もくすぶっている。
次期選挙への影響は必至 立憲・佐藤公治氏がリードか
この空白状態が続けば、現職の立憲民主党・佐藤公治氏にとっては有利に働くことは間違いない。既に次期衆院選での出馬を表明しており、地元での基盤も固めつつある。
一方、自民党広島県連は支部長候補を改めて選出する方針を示しているが、その「方法も未定」という状況では、準備の遅れは避けられない。選挙区情勢が激しく動く中、出遅れは致命的となりかねない。
自民“5区の迷走”は続くのか 地方組織と本部の綱引きも
広島5区では、これまでも候補者選定を巡るトラブルがたびたび報じられており、県連と党本部の連携に課題を抱えている。2021年の衆院選では公認候補が落選し、それ以降、選挙区内の支部組織も安定していない状況が続いていた。
今井氏の辞退は、単なる一人の判断にとどまらず、広島5区における自民党組織のガバナンスや候補者発掘の限界を露呈したとも言える。党内関係者や地元支援者の間でも、「次こそ本気の候補を」という焦燥感が広がっている。
県連は今後、新たな候補者をどうやって決めるのか、党本部との調整はスムーズに進むのか――参院選の余韻が残るなか、広島5区ではすでに次の選挙戦が静かに、しかし確実に動き始めている。